NORIDAR

スパイダーマン:スパイダーバースのNORIDARのレビュー・感想・評価

4.3
泣いた…凄すぎて泣いた…


革命的な映像技術に関しては凄すぎてもう言う事がないが、異なるタッチのキャラクターを同じ画角に入れ違和感なく作り上げるというスピルバーグがRP1でやらなかった事を完璧にこなしていて、技術だけではない、細かい配慮と映像センスがあってこその仕上がりに。

観客をバーチャル世界に連れ込む気満々のコロンビアビーナスジャックというイケイケの演出、そして日常風景でゆっくりと目を慣れさせた後序盤のゴブリン戦での迫力映像で一気に心を捕むという計算されすぎな流れ。そこからアクションとドラマ要素がバランス良く入れ込まれるので全く飽きる事なくラストのお祭り展開まで連れて行ってくれる。
このラストバトルに関しては本気で瞬き出来ない作り込みで、スロー再生でゆっくり酒飲みながら鑑賞したいほど。
あと少し長かったら鼻から血出して死んでますわ。パルプのユマサーマンばりに。
劇場でオーバードーズさせる気か!

そしてエンドクレジットの祭り感、エンド後のシュールな幕引き……なんてスタイリッシュなんや!!最高!!!

今作は映像を際立たせる音楽もまた秀逸。
いつものナードなスパイディとは違いコミコンすら知らないイケイケな主人公。そんな彼が聴く曲も勿論最前線のラッパーポストマローンという、トラップの新譜で彩る今作だがビギーやブラックシープ、ランDMCとオールドスクールもしっかり抑えていて、作品の中でグラフィティを扱う上でそのバックグラウンドであるヒップホップ音楽という土台をしっかりさせている。HIPHOP好きには堪らない音使いでアニメーション作とは思えない曲使い。本当に素晴らしいです。
elmos fireの外しも良かった!

自由を求めるあまり愛を拒むマイルス、愛するが故レールをしく父、この2人のやりとりでも十分泣けるのだが更に、自由に生き守ってきた家族からの愛を失ったキングピン、そして愛せなくなった家族。2組の家族の対比がとても切なく、思春期であるマイルスの出会いと行動次第でどの道にも転んでしまうという事もこのパラレル設定によって思わず考えてしまう。
またT3のジョンコナーばりに落ちぶれたピーターが次元を超え、子供のマイルスとの出会いによって自己犠牲というヒーローとしての心を取り戻していく様もグッとくる。

更に今作屈指の名言を吐くピーターポーカー。
"この仕事で辛いのは全ての人間を救う事が出来ない事だ。"
大いなる力には大いなる責任が伴うという、孤独のヒーローであるスパイダーマンのメインテーマがここで語られるが、それをヒーローたち全員が共有していて、主人公マイルスをスパイダーバースならではのやり方で成長させる愛ある展開に。
このスパイダーマンでしか出来ないやり方で本当に素晴らしい!

萌え萌えのペニ、クールなノアールに可愛いハム、そしてアーロンおじさん!2時間では収まりきれない程魅力的なキャラクターたち。こいつらが動いてるだけで幸せや…。



とにかく一言、

最高やん。



特典映像のピーターポーカーアニメーションは必見!!