あまのかぐや

スパイダーマン:スパイダーバースのあまのかぐやのレビュー・感想・評価

3.7
ヴェノムのエンドロール後に長々と見せられた特典映像で「は?」となった者です。

もともとあまりアニメは得意ではないので(ピクサーぐらいかなぁ)、見る予定に入っていなかったのです。

アカデミー賞の長編アニメ部門を受賞しましたが、ここでも「ディズニー忖度?」とか「ほかのノミネート作品と比べたらこれしか選ばれようがないでしょ、ずるい」なんて、すごいひねくれてるし、ごめんなさい。

それでも、公開後、ものすごく評判いいし、なにより「サム・ライミ版が好きならきっと楽しいよ」って声を聞いて、みてみることにしました。食わず嫌い、あかん。

みなさんが絶賛してる映像についてはおいておいて、まず物語から。バースの設定が斬新で「え、こういうのアリなんだ!」と。

最初に死んだピーターパーカーのお話と黒人少年マイルズが並行して、そこからまず振り落されないように頑張ってしがみついているとマイルズを中心に、妻と離婚したおじさんピーター、グエン・ステーシーが登場する。それから後半にさらに3キャラクターが出てきます。

それぞれ既存のコミックの世界にはいた彼らなんでしょうけど、わたしはどれもはじめて見るから、もうわくわくが止まらない。わがままいうなら、それぞれ独立した話を突っ込んでみたくなりました。

映像も最新のCGっぽい前半の3人のキャラクターから、後半のキャラクター(ノワール、ペニー、ハム)の自由な作画っぷり。物語の「こういうのアリなんだ!」と同時に、この作画違うキャラクターが違和感なく同じ画面で動く「こういうのアリなんだ!」

個人的には「絶賛!」とまではいえないけど楽しかった。映画というエンタメの新しい展開だなー、っておもいました。すごい時代になったなぁ。

途中の、みたことない動的なシーンで目が追い切れなくなったけど、どのキャラクターのもつ物語も、大好きな「スパイダーマン」の世界から逸脱していないのが良かったと思います。

わたしの押しキャラはメイおばさんです。最近ではマーベルのセクシーなメイおばさんもよかったけど、このメイおばさん、シャーロット・ランプリングかと思った。「ついていきます、はいっ!」ってなりました。

でもブタも可愛い。こんなスパイダーマンもあるんだね。タツノコプロ、いや虫プロ?

余談ですが、私は今回、吹替版でみましたが、さすがプロのお仕事。当世の人気声優勢揃いで、こちらもキラキラしてた。

最初のピーター・パーカーの声が中村悠一さんだったから、「ひゃー、キャプテン!」ってテンションあがった。マスクとった顔がスティーブ・ロジャースに見えたよ。
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