エクストリームマン

スパイダーマン:スパイダーバースのエクストリームマンのレビュー・感想・評価

5.0
How many more Spider-People are there?

コミックスであること、手描きのアニメーションであること、CGアニメーションであること、そして映画であること…それらをどれ一つ諦めることなく、全てを同時に実現してみせた化物のような映画。アルティメット・コミックス:スパイダーマンのマイルス・モラレスを主人公に据え、マルチバースの“スパイダー”が一同に会する『スパイダーバース』の骨子を借りつつ、文化・青春・成長を絡め、スパイダーマンの物語としても王道を往くという曲芸に震える。これだけの高打率・高密度で傑作を作り続けられるフィル・ロード&クリストファー・ミラーのコンビが恐ろしい。もちろん、今回はボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマンの3監督の仕事ぶりも鮮やかなんだけど、やっぱそもそもの枠組みを構想して最初にビジョンを示してみせるフィル・ロード&クリストファー・ミラーのコンビあってこその企画に違いない。