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劇場版ポケットモンスター みんなの物語のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.6
ポケモンの映画、ちゃんと観たのは2作目?かな。
そもそもポケモンの設定、ポケモンの世界の中のルールを完全に理解してない中で観る。
話はしっかりしてる。本作は登場人物もそこそこ多いがそれぞれの背景がわかりやすく、逆にあまり深く描き過ぎずメインターゲットであろう子供達にもわかる範囲で感情移入ができる程度にしているのもさすが。それ故に、あまりよくわかってなくても、1本の映画として諦めずに最初からちゃんと観てればジーンとくる感動的な場面すらある。

とはいえ、やっぱり、ポケモンの世界と設定とお作法、これはまだまだ勉強が足りず、所々の「そういうもんだ」が理解できなかった。悔しい。
そもそもポケモンとは何者か、そういう奴等がもともといました、なのか?人間とポケモン、どっちが原住民なのか?今回の話は割とポケモンの人間の共存共栄がテーマなのでそこは知っておきたかった。
それと、ポケモンゲットのお作法。どうやらポケモンはバトルなどで正式に手懐けてボールに入れて初めて所有物になるらしい。劇中でそんなことお構いなしで懐くポケモンがいたが、あれは所有物じゃないからどっか行けよ、俺のもんじゃねーだろ扱いになるらしい。
そして、バトル。ここがなかなか難解。所有物になったポケモン、例えばピカチュウ。ピカチュウは相手に対して手を出すときは必ず所有者のサトシからの指示がないと動かない。動けない。例えば、電光石火だ!10万ボルトだ!と必殺技の名前の指示を受けてその通りの技を出す。ここで疑問がたくさん。
それ、指示したら、技を繰り出すまでに相手にバレちゃって技が出る前に対応策を講じられないか?と。それはアレか、お作法か?わからない。
そして、所有物側は指示待ち、相手の天然物は自由行動。これは戦いにおいて指示待ちの方が圧倒的不利ではないのか?もし、天然物が不測の攻撃をしてきた場合は所有物側は回避の指示がないと動けないのではないのか?どうなのか。わからない。
最後にポケモンはポケモンと人のどっちにも攻撃できるのか?天然物は見境なくやってくる印象だが、所有物側はあまり人には攻撃しない。所有物と所有物の戦いならどうなるのか。先に飼い主を倒しちゃえば勝ち、ではなく、そこは禁じ手なのか?わからない。

なかなかこの世界のルールは難しい。ただ、ピカチュウはかなり特別扱いされてるのは良くわかった。サトシの指示が的確であるのと、絶対的な信頼関係があるので、かなりの遠隔操作ができたり、大雑把な指示でかなり的を得た仕事をする。あいつをこっちに連れてきて、だけでやり遂げる。

劇中でもサトシが散々言いまくってたが、ポケモンは仲間であり、人とポケモンが共存することで人とポケモン本来の力以上を発揮する、それがポケモンパワーだと。
それはサトシとピカチュウを見てるととても納得できる。まさにお互いが信頼し合うバディとして1+1=2以上の働きを見せてる。物凄い連携プレー。そりゃあんな可愛いヤツが相棒であんな関係なら誰でも羨むこと間違いなし。
が、サトシとピカチュウ以外は必ずしもそうではないのではないか。あの謎のポケモン捕獲→転売的なハンター的バイヤーがいたが、あいつらもそこそこポケモン駆使して強かったが、あいつらはポケモンを信頼してバディだから強かったのか?というとそれは何か違う気がする。
つまり、サトシとピカチュウみたいな暖かい絆で高め合わなくても強くなる方法はあるんだな、と。

そして、今回の伝説のポケモン、ゼラオラ。フォルムはめちゃカッコいい。なかなかスマートで彼なりの武士道があり、それを貫く姿勢は見習うものがある。でも、やっぱりわからないのは、伝説のポケモンって誰もがゲットしたいはずなのに、結果的には話の本筋上、所有物にならず、共存しましょう、お互い距離を取りつつお互いの領域を侵すのはやめましょう、と。それは話としては美談。
でも、これだと、サトシの目的である、すべてのポケモンを知り尽くす!みたいな話で言うと、謎が残ったままそっとしておこう、なので知り尽くせないんでは?でも、劇中で、じゃあ俺たち友達な!と宣言まで持っていけば目的クリアなのか、、、。

色々納得できてないけど、とても興味深い世界。
それがポケットモンスター。
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