風ノ助

欲望の風ノ助のレビュー・感想・評価

欲望(1966年製作の映画)
4.0
全然意味がわからない謎映画
でも映像に魅力があってシーンごとに独立したパフォーマンスを見ているみたいで画面の端から端まで面白かった

60年代のロンドン
近代化された建物、サイケデリックなファッション、パツパツのメンズ服も路駐のクルマのデザインも全部かわいい

主人公は売れっ子のカメラマンで傲慢で調子に乗ってる
感じ悪いけど動きがミュージカルみたいに大げさで面白い
公園の階段を駆け上がりながらフットクラップしたり柵の越え方もイキってる
電話の取り方、走り方、物の受け渡し方全てがクセが強くて行動も不思議で目が離せない

女の子たちはみんなお洒落でキレイ
裸にカラータイツだけのレスラーみたいな格好で暴れる女子の一人がジェーン・バーキンだった!

撮った写真に偶然何かが写り込んでいて引き伸ばして確認していく作業が繰り返される
何かサスペンスが始まるのかと思ったらその後はまたまた謎展開

周りの人たちの行動も不思議 
冒頭で白塗りのパフォーマンス集団がはみ出そうなくらい大勢乗っている小さなクルマが通り過ぎたりヤードバーズのライブでは観客全員が身動きせず無表情な中、何故か二人だけ激しく踊ってる人がいる
アンプの調子が悪くてブチギレてギターを壊すジェフベック、マイペースなジミーペイジ、壊れたネックに群がる観客
最後にまた冒頭の白塗りの集団がやって来てエアテニスを始める
主人公は思わずエアボールを投げ返してしまう
目に見えていることだけが真実とは限らないよってことかな

何も考えずただただ楽しみました
面白くて好きです
風ノ助

風ノ助