モールス

欲望のモールスのレビュー・感想・評価

欲望(1966年製作の映画)
3.0
明快さのない作品だなというのが、若い時に鑑賞した作品です。しかし、あの時も写真家を主人公にしてるだけあってスタイリッシュな映像には感嘆はしましたよ。
冒頭に労働者として工場から主人公のトーマスが退勤してきました。その後に黒いロールスロイスに乗り込むわけですが…。間もなく新進気鋭の写真家に早変わり。さて、どちらが本当のトーマスなんでしょうか?そんなことを考えましたが、ストーリーは抽象的描写のまま終わりました…。
観た人の分だけ評価はある性質の作品と思います。私の場合は主人公は非常に苦手なタイプの人間です。傲慢で鼻につくからです。それだけで感情移入を妨げられました。
しかしながら、ラストのパントマイムテニスは何かしらのカタルシスが込められてるとも感じます。
上級者向けの映画だと思います。私の鑑賞力ではもう一つ判断しにくいですね…。鑑賞後に考えてくれというのがアントニオーニ監督の意図なんでしょうか?
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