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欲望のsaorinoのレビュー・感想・評価

欲望(1966年製作の映画)
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モデルなら誰しもが撮ってもらいたいと願う写真家が女にもてはやされている今の生活に飽き、旅にでも出ようかと考えていた時、公園でとある女を目撃。思わずシャッターを切ってしまう。

(なにこれ!何言っとるのか全然わからん!)と思っている間に、映画が終わりました完。
独自解釈でレビューいたします!お許しを!笑

「映画は本当のことを言う嘘」ならば、「彼の撮ってきた写真たちは、すべてが作りモノ」。もしそんな彼が殺人事件というリアルを撮ることに「欲望」の萌芽を見出していたならば、意味も少しわかってくる。一瞬を美しく切り取る「嘘」よりも、「リアル」を写す魅惑に気づいてしまった。その暗喩がパントマイムの人間たちだとしたら。初めとエンディングのパントマイムたちへのそれを対比すると、自然な振る舞いから不自然な振る舞いへの変化を窺える。

映画というより、写真のように断片的な描写で繋がれた、不思議な映画体験でした。
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