ゆりな

名探偵ピカチュウのゆりなのレビュー・感想・評価

名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)
3.7
世界観に浸る映画。

まずさ、主人公(探偵)がライアン・レイノルズだと思うじゃん。ピカチュウ(Cv.ライアン。しかもいつもと同じテンション)だと……?中身も完全におっさんなのよ。見た目も可愛いけど、絶妙に新品じゃなく、薄汚れてるところがいい。

wikiで制作陣を見るとガッツリ日本人が入っていて、エンディングは初期の日本風のキャラデザ。
1996年に特に前触れもなく彗星のように現れヒットを飛ばしたポケモンが、20年経ってハリウッドで実写版になり動いていたのは、かなり大人たちの夢だと思う。良かった、ハリウッドの勝手な進行じゃなくて!

開始5分でめちゃ面白いじゃーん!って笑っちゃたんだけど。サトシの世界を予想しちゃだめ。だってこれは「アメリカ版」なのだから。
本編で最初に捕まえるポケモンがピカチュウでも3匹でもなくて、カラカラ。友達が勧める理由が「お前と一緒で孤独だから」だよ、最高でしょ。

自転車移動でもなく「ズートピア」みたいなメトロの旅、無条件にワクワクしちゃうんだが!
これ島国・日本だったらできていないし、そもそも日本映画の技術じゃここまでレベルの高いファンタジー映画に仕立てるのは無理。

たいてい、おいしい日本が舞台の映画って渡辺謙が出るのよな。初っ端の悲しそうにする謙を見て「こんな顔できるんだ……」って感動しちゃったよね。

ライムシティも絶妙に外国人が好きなクールジャパン&香港の世界でたまんない。
ライムシティ行くぞ〜〜ってビデオに博士出てくると思ったらビル・ナイで豪華すぎて笑った。その後も、リタ・オラ、スキ・ウォーターハウス……と絶妙に見たい歌手やモデルが出てくるのがいい。
あと、そもそも主演の2人がいい。(その後の出演作は青春もので、どちらも難しい役に挑戦しており、印象的)

バリヤードのこと「無口でウザい」って言えるの、本作くらいです。
あとメタモンの人間化したときの目が怖いの、ティム・バートン作品のイカれた悪役みがあって怖かった。
あとこれ観た人、全員がほぼほぼ違う感想書いてて、それも面白いな〜って思った。やっぱポケモン、すごいや!

以下ネタバレ


・全体的にストーリーの展開はトントン過ぎて、ディズニー程の面白さはない。それでも最後の最後読めなかった!ピカチュウがやけに、おっさんなのも喋れるのも納得〜。

・余談だが、同監督の「ガリバー旅行記」がつまらなさすぎて後回しにしていたのだけど、本作は面白かった!
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