クロフネ

名探偵ピカチュウのクロフネのレビュー・感想・評価

名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)
3.6
 思ってたよりに良かった。言いたい事は無い事はないが、結構楽しめた。

 本作の一番のポイントはポケモンが実在する世界をどれだけ説得力を持たせて、見せてくれるかというところだが、本作はちゃんとポケモンの世界観をがしっかりしていた。
もちろんツッコミどころはある(例えば人間たちの食事はどうなっているのか)が、それでも人間社会にポケモンたちが見事に馴染んでいる。
また、ポケモンたちの質感もヌルヌルやゴツゴツ、フサフサなど表現に富んでいて良かった。正直、この世界に行ってみたいと思った。
それだけを思わせてくれただけでも、この映画の勝ちと言える。

 ストーリーもミステリーとして成立していたし、謎解き要素もあった。

予告編やキャスティングで誰もが”?”と思った、ピカチューにライアン・レイノルズを当ててる事に私自身も不安に感じた。
でも映画を見れば、その理由が分かるしストーリーとの関連性もあるからキャスティングだけで映画の良し悪しを決めるべきではないと反省した。

 欠点としてはやはり悪役についてで、結局あの人はあれで何をしたかったのがか分からない。
主人公にしても、最初からポケモンを嫌悪してる理由も心情の変化も動機がよく分からないから、世界観やストーリーが面白い反面、主人公が全然魅力的じゃなかった。
でも、主人公は黒人系でヒロインは白人だし、渡辺謙も出演するなど、ダイバーシティに豊かな役者をキャスティングしたのはすごく良い。
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