まさやんぬ

志乃ちゃんは自分の名前が言えないのまさやんぬのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

すごくよかった。
確かに随所に粗い部分は見られるが、それを差し引いてもよかった。
特に、志乃ちゃん役の女の子、鼻水を垂らして泣きながら言葉を絞り出す演技に涙が出た。

志乃ちゃんは吃音だが「吃音」という言葉をセリフで一度も使っていないところに作品として好感が持てた。

いろんな解釈はあるだろうけれど、私は志乃ちゃんも加代ちゃんも菊地君も、それぞれがなかなか克服できずにいるという点においてはみんな同じなんじゃないかと思うようになった。それに、それぞれの形で他の手段(筆談をする、志乃ちゃんに代わりに歌ってもらう、女子2人に中に居場所を見つけようとする、など)で困難を克服しようとしている過程も描かれていて、そこもよかった。もちろんそれがもとで事件が起こるわけだけど。

とにかく、いろいろ考えさせられる作品で、私の涙腺は爆発した。多くの人に観てもらいたい。