シネマスナイパーF

志乃ちゃんは自分の名前が言えないのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

4.0
通過儀礼そのものを描く事だけに特化している


もし文化祭で普通に予想通りの展開になっていたら、加代だけ独り立ち出来ました!で終わりじゃねえか!でしたが、そうは問屋が卸さないパターンで安心

青かった時の1ページとして、入り込みやすい話だったと思います
吃音の原因や、どういう時に話せるのか等については直接分かりやすい説明は無いですが、これは正に一長一短で、感情移入させるには用意しておいた方が良かったとは思うし、そんなくどいことする必要が無いとも思う

メインの役者が全員良くて、しのかよは勿論、特に萩原利久さんは、あゝ、荒野の自殺サークル男子のイメージしか無かった為、無理してチャラチャラしているキャラが痛々しくて堪らなかった
ただ、こいつが精神的弱さを割とハッキリと物理的に見せるシーンは、事があっさり解決しすぎているように見える

全体的に、事の顛末そのものは割とあっさりとしているのですが、とりあえず志乃が何か嫌なこと起こると何処かへ走り去るという展開の繰り返しが多いので、正直飽きる
だから、展開そのものは多く無い、良い意味で小さい話の割に、若干長めに感じるし実際尺は長い印象
橋の上での路上ライブは事が上手く運びすぎで、フラグ立つのビンビンではあった


基本、しのかよ二人だけのシーンでは二人を中央にした画が多いのですが、菊池が絡み出してからは、しのかよ二人もしくは加代菊池が画面左寄りに映るんですよ
しのかよの並びは左が志乃、右が加代でしたよね
割り込んできた菊池が、図々しくも画面左を支配し始めるわけです
そんな中で、クライマックス手前、菊池が志乃に説教を垂れる場面では、菊池が左から右へと志乃を追い詰めていく…通常のドラマならば、志乃は菊池を受け入れることで成長したことになるのですが、今作では、菊池が追い詰めるという行為は結果として志乃の独り立ちのため背中を押したことにはなり、そのまま文化祭のシーンになり、結末を迎える
正直、文化祭での畳み掛けは容赦なさすぎる急さで、そんな雑で良いのか?と思ったが、やっぱり、それぞれが独り立ち出来ることが今作品ではハッピーエンドなんだなと納得はしましたよ
原作も多分そうなんでしょう


女子らしからぬ選曲は良かった
蒔野彩珠さんは超イケメンだった
努力の達成こそが美しいだけの青春に飽きた人に、程よい苦さの提供