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黒い箱のアリスのhorahukiのレビュー・感想・評価

黒い箱のアリス(2017年製作の映画)
3.1
未体験ゾーン2018鑑賞3作目。
劇場スルーの予定だったんですけど、時間が合ったので見て来ました(*^^*)
SF+サスペンスホラーって感じ。坦々としていて、多くを語らない静かな作風で、舞台が現代っぽいのに、かなり異質な世界観を醸し出してる作品でした。

あらすじ…
事故で右腕を失った主人公アリス。山の中にあるオシャレな家で父親と犬と暮らしていた。ある日、父親が山中で怪我をしていた姉弟を連れて来た。父親を誘惑する姉。一言も話さない弟。そしてある日、アリスは山道で巨大な黒い箱を見つける。その中にはアリスの筆跡で「彼らを信じるな」と書かれていた…という話。

白いハイテクそうな義手。犬と会話できる装置。そして巨大な黒いキューブ。そんな感じでSF要素は強め。中でも犬と会話できる装置の性能が凄くて、自然に犬と会話できるうえに、主人公のアリスは犬を死んだママだと思ってるんですね。しかもそういう混みいった背景の説明はほとんどない。

そして、不穏な雰囲気をこれでもかと演出してる。多用される長回しや、引いたところからカメラを動かさず、遠景で登場人物の動きを映す場面が多く、不穏で気味の悪いムードは感じ取れるのですが、そのあまりにも動きのない画面がとにかく眠い…。劇場で寝ることはほとんどないんですけど、こればっかりはウトウトしちゃいました(^_^;)

SFホラーとかSFサスペンスな内容なんですけど、極端なまでに説明を排除し、主人公たちの過去についても匂わすのみ。そもそもなんでこんな辺鄙なところで暮らしてるのかも良くわからないし、物語もどこに向かってるのかがイマイチ伝わってこない。クライマックスでやっと着地点がわかるんですけど、そこから露わになる狂気にはゾクッとしました。

この不穏な雰囲気とアーティスティックな空間が醸し出す、どこか現実離れした独特な空気感を楽しむ作品といった感じですかね〜。あと主演の女の子が可愛かったです♫

物語としても、描こうとしてるものとしても深く考察できる作品なのだと思いますが、完全に眠気に負けて全く考えられませんでした(T . T)これはいつかリベンジしたいです!
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