horahuki

ドント・イットのhorahukiのレビュー・感想・評価

ドント・イット(2016年製作の映画)
3.5
なにこの邦題!!!
多分『ドント・ブリーズ』と『イット』をくっつけたんでしょうね…。酷すぎる…(^^;;

ちなみに原題は『A Dark Song』。煽り文にあるような「それがやって来たら終わり」なんてことは全くありませんし、ジャケに出てる幽霊っぽいのが襲ってくるとかそんな話ではありません。未体験ゾーン2018で劇場公開作なんだから、もうちょっとちゃんとした邦題つけて欲しかったですね。

あらすじ…
主人公は山奥の屋敷を借り、胡散臭い宗教者に大金を払って屋敷で儀式を始める。その目的は、亡くなった息子と会話をすること。儀式は過酷で、何ヶ月もの間外に出ることもできず、拷問のようなものだったが…という話。

儀式系のホラー映画。
映画の大半は儀式シーンで、主人公と宗教者の2人だけで物語が進みます。他の儀式系ホラーとは違って、宗教者がめちゃくちゃ胡散臭いんですよね。すごくラフな服装でヒゲを生やし、フィッシュ&チップスが好物のアル中のおっさん。しかも態度も悪い。そんな奴に全財産を渡して依頼する主人公…マジか(^_^;)

儀式が拷問のようなもので、とにかく過酷。禁欲的な生活で、睡眠にも気を使うのは当たり前。滝行のような修行させられたり、おっさんの血を大量に飲まされたり。そんなのを何回も何日も繰り返す。家からは一歩も出られない。でも全く効果が現れず、全財産を投げ打ってることから主人公の不満が爆発し、2人の関係は険悪になっていく。

内容的には、暗いトンネルをくぐり抜けた後の救いや希望を描いた作品といった感じですかね。過酷な儀式も襲いくる霊的存在も全て主人公への精神的な試練。そして、その試練の過程で自分の本心を認めてそれを告白し、救いへと繋がっていく。なので、本作は全て主人公の精神世界での出来事のように思います。ラストは少し説得力に欠けるような気もしますが、あのインパクトは凄かったですね。

かなり宗教色が強いので理解できていない部分の方が多いですが、良い作品だと思いました♫
horahuki

horahuki