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響 -HIBIKI-のお湯のレビュー・感想・評価

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)
4.3
🎫6作目

私が平手友梨奈を好きな理由が、すべて、この映画で描かれていると思う。
「響くらい、愛せるキャラに出会えたら、また(演技を)やると思うけど」と平手が言うまで、愛せるキャラとは?と思っていたけど、
ほんとうに平手友梨奈と響を重ねてしまうわ…


殆どの小説や、映画、ドラマなど、ストーリーがあるものは、主人公の変化の様子を描くけど、
この映画の主人公・響は、自らは強い芯を持ち、変化せず、周りを変化させていく。

言ってしまえば、メインキャラは凡人たち。

誰しもが、響に嫉妬しながらも、その才能だけでなく、生き方に憧れ、背中を押したくなる。
決して、響は一人で才能をどうにかできるわけでもなく、彼女に影響された凡人たちによって、その才能が開花する。

ここで面白いのが、リカとの対比。
リカは才能がありながらも、ハーフであることや、親が有名小説家であることで、その才能を説明し尽くされ、さらにその性格ゆえに才能を腐らせようとしてしまう。

そのリカの才能を腐らせかけた編集者は、響の才能を開花させた、ふみである。
ふみでない誰かであれば、リカとの響の立場は逆転したのかと思うと、天才との向き合い方ってとても面白い。



○平手友梨奈も響も、アイドルになりたい、小説家になりたい、というわけではなく、
自らの力を確かめるために、オーディション、コンテストに応募した。

そのエピソード自体が、天才というキャラクターを引き立てるし、魅力的。

ここの共鳴がうまくて、泣いた。

エンディングが平手の歌だけど、誰も帰らず聞いてた。響に魅了されるとともに、平手友梨奈な魅了される。プロモーションムービーです。
帰ってから、YouTubeで欅坂の曲たくさん見た。

絶対みんなそう!


○あと、ファンの間でキャロてち、と呼ばれる部分も、響に同期させられてるんですね、


カワウソのぬいぐるみ撫でてたり、照れながら仲直りしたそうにしてたり、
本当に可愛い〜


予告からは考えられない響の表情なんだけど、それがまた魅力的で好きになっちゃう。
みんなも、どんなに破天荒なことしても、仕方がないな、と思っちゃう。


○平手友梨奈だけでなく、小栗旬、柳楽優弥もさすがの貫禄で、
そして、何よりアヤカ・ウィルソンの存在感。

響のことを大切な存在であると自覚しながらも、嫉妬せずにはいられない、
そこの感情のゆらぎが、みていて共感する。

悪役じゃないんですよ、良い。
正直、女対女の構造がとられないことに驚いた。


北川景子自身も平手友梨奈の良き理解者であるらしく、舞台挨拶で「ひいちゃんが頑張ったこの作品が世に出て嬉しい」と泣いてたその姿は、完全にふみそのもの。
サンキュー北川景子でしかない。

ストーリーも快活で、絶対に飽きない。
もう一回見たい。
響も平手友梨奈も、私のヒーロー!!
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