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未来のミライのxyzのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
4.0
あーーーーー!
抱きしめたい

期待はずれだ、と豪語する人たちの
期待していたものは何なのだろうか
今までに見なかった家族像?
何かの進化系?
ドキドキハラハラする兄妹愛?

後にも先にも、くんちゃん
主人公は、くんちゃん
彼に感情移入できないと
確かにこの映画は面白くないかもしれない
家庭環境という各々のバックヤードが
彼と大幅に違うと
それをこの映画に投影してしまうと
なかなかハマらないかもしれないね
それはね、そうかもしれないのよね

だから、なので、
あくまでもハマった私の、思いを書きます

私は、家族に愛されて育ちました
沢山沢山抱きしめられてきた
怖い夢をみて大泣きした夜
母に大丈夫って抱きしめてもらった
私はぜんぜん泳げなくて
父はできるまで教えてくれた
弟が生まれて、弟に家族の注目が集まって
弟と争うように
母の隣を取り合ったり、ね
(でも姉弟喧嘩あまりしてない、
私は弟のこと溺愛してました!笑)

おばあちゃん家に行って
母や父のアルバムを覗く
そこにある古い写真の数々
私の知らない両親の過去
私が生まれる前のこと
私が生まれた時のこと
私が生まれてからのこと
アルバムにあることは過去
それを覗いてる私が、今

まるでこの世界の主人公は
私かのように、
過去をたどるってきっとそういうこと
「私」をたどるということ

くんちゃんにとって
妹であるミライちゃんは未来の存在
彼女を認めるということが
自分史の更新なわけですね


細田監督は
くんちゃんという
4歳児に視点をおくことによって
私たち鑑賞者を
主人公にしてくれたのかな

様々な家族のカタチがあって
それこそ離婚率なんかも高いこの時代
すぐパワハラセクハラって
ふとしたコミュニケーションすら
気を使わなきゃいけないこのご時世

ガツンと家族を、
描いてもいいんじゃないか

両親共働きとか
父親が主夫とか
母親のキャリアとか
もろもろもろもろ
家庭環境シビアな人がたくさんいるのは
わかるんだけれでも、
その要素どうこうだけでなく

家族を描くという、
父と母がいるということ
そんな両親にも父と母がいるということ
父と母がいないと子供は生まれてこない
そんな
今のところの万人共通事項に
それを歴史として、
自分史として、
私たちが私たちを見つめることって
それこそが
今を生きることであり
その瞬間からつながる未来に
もっともっと
自分を抱きしめて進んでいけること

なのでは、なかろうか、、、

家族って愛しいね
思ってるよりも、ずっと
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