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未来のミライのなのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
4.0
細田守監督作品はどれもとても好きで、今回も予告編を初めて見た時に「絶対見に行かなくちゃ〜!!」と思っていました。でも公開が近づいてレビューを見てみたら評価が低めだったので映画館で観るか迷っていたのですが、行ってよかったです。とても良かったです。


くんちゃんは妹の未来ちゃんが出来て、親の愛情をとられてしまったように感じ、赤ちゃんがえりを起こします。私は弟と7歳年が離れているのですが、そんな私ですら親にかまって貰えなくて寂しくて拗ねたし、泣くこともありました。弟が憎たらしくて寝ている時にほっぺたを抓ったこともあります。だからくんちゃんに感情移入しすぎてしまい、序盤はくんちゃんが泣く度に一緒に泣いてしまいました(笑)

くんちゃんのことをわがまますぎるという意見がありますが、子供なんてそんなものだし赤ちゃん返りした子はあんなもんです。


くんちゃんが何歳か考えましたが分からなかったです。見た目は3歳?階段の降り方をみると2歳?でもそれにしては上手に喋りすぎだしうーん…。

詳しい年は分からないにしてもそのへんの年の子って1番手がかかると思うんです。その子と乳児を家で仕事をしながら育てるって決めたお父さん凄いなと思いました。くんちゃんの時は何もしなかったらしいですが、結構子育てに協力的じゃないお父さんって多いんじゃないですかね。子育ては母親がするもの!みたいな印象が強いので、この映画を見てこれからの家族の在り方みたいなものについて少し考えさせられました。

にしても未来ちゃん、めちゃくちゃ可愛いです!赤ちゃんのふわふわ感が絵から伝わりました!


未来のミライというタイトルの割に、未来だけでなく過去にもくんちゃんは行きます。ネタバレせずに書くのって難しいですね。なんせひいじいじがかっこよすぎました!福山雅治が声をしてる若き頃のひいじいじ!!ときめきまくったので注目ポイントです(笑)



このお話のテーマはファミリーツリーですかね?家系図と家にある大きな樹をかけているのかな?




今、私がここでこうして生きているのは奇跡の連続なんですね。生きていくにはたくさんの選択に迫られます。もし、少しでも父が、母が、祖母や祖父や曽祖父や、ご先祖さまさまが違う選択をしてたら私は産まれていないかもしれないです。そして私からまた先に木の枝が広がっていくかもしれない。そう思うと家族への感謝の気持ちが芽生えたし、少し自分のことを大切にしたくなりました。



この映画のマイナス点を挙げるとすれば「不思議〜〜!!」で片付けすぎなところですね。なぜくんちゃんが過去や未来に行けたのか、それが実際に起こったことなのか、はたまた夢なのか、そういうこと全部あやふやにしすぎな気がします。


でもそのほかはすごく考えさせられることも多くて良かったと思います。小さい子供もたくさん見に来ていましたが、笑い声が聞こえたり、「怖い〜」って声が聞こえたり、すごく楽しめているようでした。あまり心に響かなかった人は単にレセプターを持っていなかったのかな〜と思います。兄弟がいなかったり、子供がいなかったり。

2人も子供がいたら絶対余裕なんてないし、余裕がないと強く当たってしまったりすることがあっても仕方ないと思います。でも過去を思い返せば自分だって、片付けが出来なくて怒られたことがあったり、自転車に上手に乗れなくて泣いたこともあったり、たくさん「出来ないこと」があったはずです。子育てって本当に大変だと思いますが、それを思うと少し気持ちに余裕を取り戻せそうだなと思いました。私に子供はいませんが(笑)



ひとつの家族という小さな世界なのにたくさんのメッセージが込められている作品だと思います。評価が低すぎたのがちょっと悔しくてめっちゃ長文書いてしまいました(笑)読んで下さった方、本当にありがとうございます。
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