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未来のミライのplantseedsのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
4.0
『今の瞬間、瞬間の刹那。その積み重ねが今であり未来』

公開初日に鑑賞したのですが、どうしようか、この作品をどうまとめたらいいのかと。
なかなか消化できず、一週間がたってしまい(笑)

なぜこんなにも評価が割れているのか…
自分的に一週間考えたわけですが、

一つは今までの細田作品の流れとは異なる作品構成であり、
分かりませんが、細田さん的にも、新境地へ踏み込んだ挑戦的な作品なのだと思いました。
あるあるですが、過去作品の印象が強ければ、強いほど、今までと違うことをやると、その反動で評価が割れてしまうのですね。
最近だとSWの最後のジェダイがそのような感じでしたね。

正直劇中「…?」と思った部分は、ありましたが、
作品を見る際に、作品自体をそのまま、純粋な鑑賞者として見ていたのか、
それとも、過去作品の流れをただ期待し、その枠組みの中の感動を求めていただけなのか。
後者の見方はちょっと良くない気がしていて。

ファンの期待に応えるのはもちろんですが、
細田さんが作家として、表現者として、自身が追求していきたいことをやっていくということは、期待に応える以上に大切で。
ただ、期待に答え、過去作の流れをなぞるだけが、創作をする原動力となってはいけないと思います。
あくまで細田守さん自身の表現欲がベースであるべきで。

なにが言いたいかといいますと(笑)
鑑賞者としては、ただ、
「今までと同じような楽しいものを頼むよ細田さん」
、みたいな、なんといいますか、
100%受動態勢で、過去作の流れだけを求む鑑賞の仕方が、自分的には嫌で仕方がなく。
「そういうことじゃなくないか」と、思ってしまいます。

どう監督の作品が展開しようとも、ある程度の想像の余地というか、余白は残した方が面白いのではと。
賛否両論を生む作品に対しての、思うことですね。

まあでも、正直時間をかけてこの作品は検証していきたいような気分です。
予想のはるか斜め上をいかれて、どう処理していいか本当に困ったので(笑)

レビューというより、作品の鑑賞論みたくなってしまいましたが(まとまりに欠ける笑)、
読んでいただいた方はありがとうございます。
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