ShinichiAndo

未来のミライのShinichiAndoのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
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重厚長大なファンタジーを描くのではなく、日常生活に散りばめられた“ささいな出来事”を、ほんのちょっとの想像力によって冒険に変えていくところが面白かった。ただ、そのように小さなエピソードを積み上げていく物語なので、長編映画よりも短編連作の方が向いているのかも。

慣れない家事や育児に奮闘しながらも、(ときに鼻歌を歌ったりして)自分なりに楽しもうとしているパパの雰囲気が、声優の星野源さんにぴったりだった。そして、かつて彼が歌っていたように、“くだらないの中に愛が”あり、“人は笑うように生きる”のだ。

また、自らのルーツを遡り祖先と会うことで自分を見つめ直すという点で「リメンバー・ミー」、家事や育児を中心とした日常描写をじっくり見せるという点で「インクレディブル・ファミリー」とも重なるんですが、ピクサーの作劇や物語の作り方とは正反対なので、比べてみるのも面白いかと思います。
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