細田作品の中でも一番パーソナルな、小さな作品だと思いました。
宣伝のイメージで勝手に、わんぱくなくんちゃんと未来から来た妹のミライちゃんとの大冒険かと思いきや、まさかのミライちゃん、そこまで出てこない問題。
くんちゃんが現実と不思議な世界を往き来しながら、すこーしだけ成長していくお話なのですが、凄いのくんちゃん。大人が自分と重ね合わせるにはかなりしんどい幼稚さ。
いや、子供なんだから、当たり前なんですけど、純粋故に負の部分が多く描写されてるのでなかなか感情移入しづらい。
もうええわ！こんなガキほっとけや！くらいに子供らしいんですよ。
くんちゃんの不思議な旅を傍観者と観賞している中で、自分の子供の頃はどうだったのだろう？とか飼ってる猫のレオナルドは嫉妬するほど愛してくれてるだろうかとか、どうでもよい事を思いつつも、大きな発見もありました。
福山雅治の代表作はこれでいいんじゃないか？というくらいに良い声だった！
すっげー出番少なかったけどね。
細野作品の本質的なテーマを継承しているのにも関わらず、宣伝の仕方でハードルが上がりまくってるこの作品が大人達の思惑通りにならず、その結果として細野監督のこれからが興業収入で決まってしまうのかと思うと悲しいなぁと勝手に要らぬ心配をしてしまいました。
