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未来のミライのmjnkのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
1.0
2019/07 地上波。男性は積極的育児参加をし、女性は早々に職場復帰、長子は複雑的な大筋。オチの両親の語りも含め、どれもハンコを押したように今時です。「…で?」というのが素直な感想。

大筋の「くんちゃんの大冒険」がもっと子供目線の魅力的なものなら面白かったと思います。でも「子供には親のありがたみやきょうだいの大切さ、支え合い、家族の系譜について感じて欲しい」という大人からのメッセージばかりが透けて見えるようでした。
台詞も所々子供らしくない(ミライちゃん含む)。大人が言って欲しい事ばかりを子供が言う感じがぞわぞわしました。

子供らしく見える「くんちゃんいちいち大暴れ!」なシーンも、例えば『となりのトトロ』のさつきとメイのように、心情が(台詞ではないところで)垣間見れたら、切なくなったり応援するきっかけになったかも。でもそれも無く、安易に「好きくない」と台詞で繰り返すばかり。

総じて、子供を描くには大人からのメッセージを入れすぎたのでは?としか思えません。

さんざん繰り返される「好きくない!」という言い回しが、私は「好きじゃない」のですが、その他にも設定説明の為の台詞で職業dis、生まれつきの痣についての台詞(痣は本人が気にしなければOKという話だとは思いますが、言い方がなんだかなぁ…。職業も痣も配慮しろという話ではなく台詞にセンスが感じられない)、雛人形のくだり(わざわざ古い事にこだわる女子高生。その理由が何らかの伏線かと思いきや別にそんな事はかった)など、細かい所も気になりました。犬の擬人化もイマイチ。
おそらく、細田監督と私の価値観やセンスが、根本的に合わないのだと思います。

それと、みなさん書かれてますが、声が最悪でした。リアリティゼロ。
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