87歳にして、益々お盛んで攻めてるなぁ〜イーストウッドというのが第1印象。
本作はテロ事件を題材にはしているが、そこが焦点ではない。アメリカ万歳の愛国心を振りかざしているわけでもない。プロデュースも兼ねているから、本人の意思で製作されているとは思うのだが、非常にあらゆる面で意欲的に挑戦している作品だと思う。
メインキャスト3人も実際に事件に遭遇してしまった、どちらかというと負け犬幼馴染3人組。それも役者ではなく実際に事件に関わった実在の人物が演じている。ここがポイントであり、イーストウッドの監督としての器の大きさ、演出力が大いに浮き彫りとされている。
そして、驚くべきは、90分間の上映時間中、ほぼ全編この3人組の生い立ちから、成長期、そして現在に至るまでのみを淡々と地味〜に費やしている事。
いやぁー、何とも良い意味で裏切られ、イーストウッド御大から見事に1本取られてしまった秀作。
でも、きっと賛否両論なんだろうなぁ〜世論的には。。。そこも狙ってるんじゃないだろうか!?