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15時17分、パリ行きのanankeigoのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
4.0
3/1公開初日の六本木ヒルズにて鑑賞。
クリントイーストウッド監督によるまたも実話実写化作品。タリス銃乱射事件という2015年8月21日に発生した、高速鉄道タリス車内でイスラーム過激派の男が銃を乱射した事件の映画化となる。
本作の取材中に本人らを出演させることを思いついたという!奇妙な映画だった。普通の映画として見ようとすると低評価になるかもしれない。最後に巻き起こる事件を前提として、そこに至るまで一緒に旅をしている感覚には入っていけた。演技に関しては素人であるのに、それなりに引き込むパワーはあった。ヨーロッパを旅してるとクラブ行ったり飲んだくれたり、だいたいそんな感じだよねっていう共感できるところもあって、そんなに退屈感はなかった。すごい面白いかと言われるとそうでもなく、事件以上の事も当然起きないストーリー展開。いざ事件へと物語が進んで行くのだが、そこまで派手なことは待ってはいない。これもまたリアルだった。事件後へと話は続いて行くと印象は変化して行く。この3人が成し遂げたことを実感できるのは、本人らが出ているからだ。最後のフランス政府からレジオン・ドヌール勲章が授与されるシーンは他の映画にない感動があった。ハクソー・リッジも最後は本人映像が出てきたが、それとは全然違う。鑑賞後にyoutubeなどでニュース映像などを見ても本人が出てくるのは奇妙な体験だった。彼らの幼少期から観させられているので、感情移入も終わっている本人がニュースに出てくるのだ。そこまでの体験をさせてくれる映画でした。
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