ヴァンダム

15時17分、パリ行きのヴァンダムのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
4.0
俳優としても監督としても大好きなクリント・イーストウッド監督最新作!
彼のファンとしては絶対に見逃せない作品なので観てきました!

実話を映画化をするのは別に珍しくないが、この作品の主演は実際にテロを食い止めた本人達が俳優として実際に演じていて、まさに再現ドラマを観てるようで非常に実験的に感じたがそこは巨匠イーストウッドちゃんと面白くてさすがだと思う。

よく実話ベースの映画は最初に少し主人公達の日常を描き中盤から本題を描く映画が多いが。この作品では本題のテロ事件はほぼ数分で終わってしまいそこに期待してると肩透かしを食らう。

クライマックスまではほぼ主人公達の日常を描き映画的な見せ場は一切起きないから人によっては退屈かもしれないが、その日常シーンのおかげでクライマックスの突然テロが起きる恐怖は凄く感じるし、
その時主人公がなぜ勇気ある行動が出来たのかその理由が彼らの日常を観ているからこその納得しかないしラストの感動は最近のイーストウッド監督作とは違い純粋に泣ける!

ただクライマックスまでは主人公達の日常やプライベート旅行を永遠と見せられるので退屈に感じるかもしれないし、主人公達の少年時代がモロにスタンドバイミーっぽくてバランスがメチャクチャ変だった。

ただ主人公三人の友情が本人同士なのでなので感情移入しやすかったし
誰でも勇気があれば誰かを助けられる可能性があることを肯定してくれるように見せてくれるしラストは希望に溢れていてマジで泣けた( ;∀;)

きっと三人が何かひとつ違った選択をしていたらきっとテロは防げなかったと思うし彼らが色々なスキルを学ばなければ誰も救えなかったと思うと、色々な事を学ぶ大切さや学んだ事は無駄はないんだと改めて感じた。


たぶんイーストウッドは影のある英雄を描くのが好きなんだと思うが、今回は影のない英雄達の勇気をストレートに描き切りこれはイーストウッド流の人間ナメんなよ映画だと思う。
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