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15時17分、パリ行きの地球へのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
4.3
15時17分アムステルダム発パリ行き特急列車で起きた、無差別テロに立ち向かう3人の青年を描いた(実話)映画

予告編では「無差別テロに立ち向かう」行動が強調されていたが、映画は3人の青年の人生をメインに描いている。
3人はどちらかと言えば、少年時代は落ちこぼれであった。
その3人の人生(半生?)が丁寧に描かれてます。
そして彼らが学んだこと、経験したことがテロに立ち向かう時に活かされています。
人生には何も無駄なことはない、そんなメーッセージでしょうか・・・

偶然旅行をした欧州で、偶然乗り合わせた列車で、偶然テロに遭遇する。
正に運命に引かれて奇跡(テロの阻止)を行ったのです。
セリフにもありました、「自分でもわからないけど、運命に押されてる気がする」そのとおりでした。

3人の半生は全て伏線だったのです、そしてその伏線はラストで回収されるのです。
伏線を丁寧に描き、回収(テロの阻止)は一瞬で終わるのでした。
しっかりと観ていただきたい。

実話の映画化であり、主人公を含めて乗り合わせた乗客等も本人が演じている(再現している?)のには驚きました。
映画には臨場感や緊迫感はありませんが、究極のリアリティで創られています。現実と映画がシームレスで一体化した作品でした。
説教くさい事はなく、英雄賛歌でもなく、淡々と奇跡の軌跡を描いた映画でした。


字幕にて鑑賞
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