がんつ

15時17分、パリ行きのがんつのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
4.8
《内容》
ヨーロッパ旅行をしていた3人組が
パリへ向かう列車内で発生した
テロの阻止に挑む実話の映画🎦

《詳細》
主要3人(スペンサー・ストーン、アレク・スカラトス、アンソニー・サドラー)を本人が演じています。
監督は『アメリカン・スナイパー』『運び屋』のクリント・イーストウッド。

《感想》
“ 自分が動かされていると感じたことはないか?大きな目的に向けて ”
この台詞により「テロリストと戦った英雄の映画」から「紆余曲折を経て自己実現した青年の映画」へと全体像が変化しています。
私が思う、実話映画史上最高の脚色です💯

主人公のスペンサーは、
①仲間を助けるために、
②パラレスキュー部隊へ入隊する
という目標を掲げていました。
しかし、実際はパラレスキュー部隊に入隊できず、仲間を助けるどころか自分のこともままなりません。

上記の挫折を含め、本作では「本筋(テロ)と関係なくない?」と思うようなシーンが続きます。
しかし、それらのシーンで描かれる“ 選択 ”と“ 経験 ”がラスト数分に凝縮されていて「なぜスペンサーはテロリストに立ち向かうことができたのか」という問いの答えになっています😳
そしてエンドロール中に気づくんです。
スペンサーの家庭環境、学校、友人関係、挫折、落第、旅程、全てがあの瞬間、あのテロに繋がった...‼️と。

何度観ても胸が昂ります。
「現在の苦痛は無駄ではない」と、この映画を通じて、イーストウッドが励ましてくれているようにも思えました。

本作は本当に、素晴らしいものでした。

5 / 1,000
がんつ

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