クリント・イーストウッド監督作品は若かりし頃に観たミリオンダラーベイビーがあまりに重くて、トラウマになってしまいイーストウッド監督作品を敬遠していた時期があったけれど。
ここ数年はアメリカンスナイパーにハドソン川の奇跡。そして今作。
良い仕事をしてる。
実際の当事者を出演させるというリアリティ。
彼らの生い立ち、バックグラウンドを追うところから始まり終盤に、その事件が起こる。
演出上、予め結果ありきで進めつつもその出来事はあまりに唐突に、そして一瞬の出来事であったことを知らせてくれる。
至って際立ったサクセス人生を送っているわけでもない普通の人たちにも、いつどんな局面に直面するかは誰にも分からない。
そして重要なことはいざという時、行動をとる勇気。
このケースでは不本意な人生の歩みの中でも、努力して積み重ねた事柄が、点と点を繋げる結果になっているラッキーケースかもしれない。けれど人助けをしたい夢を思い続けた結果、その運命を自ら手繰り寄せたとも言えるかもしれない。
“思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。”
昔ネットに拡散された出典不明(一説にはFrank Outlaw Jackson, Mahatma Gandhi)のこの言葉を今一度噛みしめる。