エクストリームマン

15時17分、パリ行きのエクストリームマンのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.7
Look at the baby soda Spencer!

実際に起こったことを実際に体験した本人たちに演じさせる…とはいえ、それが一応映画というフォーマットに収めているのは、ただただ凄いなと。イーストウッドの「アメリカン・ヒーロー」シリーズ。ピーター・バーグ×マーク・ウォールバーグが作っている映画とは微妙に角度が違うところが面白い。

あらゆる英雄が、英雄になった後で出自が特殊であったとされるように、それまでの人生経験が列車テロを防ぐことに向かっているかのように描かれるのかなと思いきや、そうでもないところが面白い。劇映画なら、序盤の伏線がクライマックスで回収されるところだけど、遊びに行ったヨーロッパでテロを防ぐ準備をする筈もなく、その予兆を感じる筈もなく。遊んで移動しての途中で突然テロに遭遇したところが生々しい。

殆どの役者が完全な素人なのに、そう見えないように撮っているところが本当に凄いと思う。役者の力もあるけど、演出って大事だなとつくづく。