図師雪鷹

15時17分、パリ行きの図師雪鷹のレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.6
この映画は実際に起きた事件をテーマにしていたが、色々な意味で新鮮だった。
アメリカ人3人がヨーロッパ旅行に行って、その旅の途中の15時17分発パリ行きの電車で起きたというのが事件の概要。
まず、何がすごいかっていうと、その事件に居合わせ、犯人を倒した人をそのまま使っているということ。つまり演技の素人だ。素人のはずなんだけど…ふつうに演技うまい。普通に俳優になれるんじゃないかと思った。
あと、この映画、事件が起こってからの描写が意外に少ない。主人公が犯人を倒すまでの時間はかなり短く、この映画の1割にも満たない。むしろ、この映画は、主人公と友人の生い立ちや、事件に遭うまでの旅行の様子に時間を割いていた。
彼らがドイツやアムステルダムで楽しんでるシーンは、正直、自分は観光番組を見てるのか?と思ってしまった。とにかく、彼らは非常に楽しそうだった。
だが、彼らは、その楽しい旅の途中でこの事件に遭った。監督は、事件でなくむしろ観光のシーンを長くする事で、あのような事件はいつどこで起こるか分からないということを表現したかったのだろうと思った。
そして、主人公の生い立ちを知ってからの最後のシーンは非常に感動させられた。
いい映画だった。
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