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15時17分、パリ行きのyukieのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.5
主演3人に加え、撃たれた乗客はとりわけ
どんな気持ちで演じている(再現している)のか、
とても気になるし、不思議な気持ちになった。


銃に唯一対抗できるのは、
知識があり使える人間、“銃を制する者”であることが
はっきりと描かれる。
それ以外の者は銃の前に無力である。
厳しい銃規制国、従軍経験のない者の国の私に、彼らのような勇気や行動は100000%ない。
昨年の新幹線での痛ましい事件を思い出さずにはいられなかった。
一方で、銃のない国は、
銃を持つ国からすれば“天国”である。

そもそもテロが起こるのは
銃があるからである。
しかし、銃がない国で
テロが起こらないとは限らなくなってしまった。

今朝ワイドショーを観ていて
もうアメリカから高額兵器を買わなくていいじゃん。とふと思ったのだが、
なぜ買わなきゃいけないか?
その話に心の中で立ち返させられる映画だった。

難しい。


英雄の、幼少期からこれまでに抱えるコンプレックスや人間臭さを丁寧に拾うところに、
「あの人たち凄いよね〜拍手!」で
終わらせないクリントイーストウッドの
人間への優しい眼差しと愛を感じる。
題材は、とても鋭い。
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