面白かったけれど、軽くさらっと見れた感じでした。
ダイアン・キートン演じる高級フラットに住む夫を亡くした女性エミリーと、廃病院の敷地の林の中に自分で家を建てて暮らす男性ドナルド（ブレンダン・グリーソン）の交流と、その交流によりエミリーがハムステッド的価値観から自由になり第2の人生に踏み出すというのがメインテーマ。
それはそれでよいのだけれど、私自身目が離せなかったのは、エミリーとその息子とのかかわりあい。
ふだんは、なかなか連絡してこなくて、お金の事とか必要なことがある時だけ連絡してくるとか、エミリーが初めてドナルドを家に泊めた朝、偶然やってきた息子になんか様子がおかしいと怪しまれたり。（ここで、昨日何度電話してもでなかったという息子に、あなただってそういうことあるじゃないかと反撃する母、それに対して、それはそうだけど、母親は息子の電話を無視しないというくだりがあって、うーん確かになぁと思った（笑）
そして、なんだかんだ言いながらも母のことは心配していて、最後家にあるものをいろいろ競売にかけ、借金の始末をし、新しい家への引っ越すところに、息子はちゃんと付き添って必要なことには手を貸していて。なんかすごくその母息子関係のナチュラルさが、「あるある」って感じながら見ていました。
邦題は、「ロンドン、人生はじめます」ですが、原題は「HAMPSTEAD」（ハムステッド）
この物語の舞台となっているロンドン屈指の高級住宅街の名前がそのままタイトルとなっています。
私にはそこまでわからないけれど、イギリス人ならば？ロンドンっ子ならば、ハムステッドという名前から感じるいろいろなイメージというのがあるんだろうな。そういうところを共有できると、より楽しめる部分も増えるのでは？と感じました。
