ピちゃん

人魚の眠る家のピちゃんのレビュー・感想・評価

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
4.0
ああ、もう序盤から最後までめっちゃ泣いた。こういう子どもが辛い目にあうの見るの苦手だから避けてたけど、見て正解だった。苦しかったけど。生きてるとは何かについて改めて考えさせられた。

ピアノの重厚なBGMが素晴らしい。BGMのおかげもあって冒頭から惹き込まれた。これもう進展なくないか?と思ったら、後半まさかの展開で驚いた。描き方が上手い。天候、音楽、心情全てがリンクする。

誰も悪くないのに、、悪くないのに、、。
誰も悪くないからこそ辛いね。登場する人みんないい人ばっかりだった。特に、坂口健太郎演じる星野。素敵だったな。夢を語る人の目ってやっぱり魅力的。終盤、家族とはまた違った角度だろうけど、彼も複雑な気持ちだったよね。少しでも家族に希望を与えられたのだから、彼の業務は決して無駄ではなかったと思うよ。私はそう彼に伝えてあげたかった。
弟の生人君が可哀想すぎる。まだ小さいんだから、周りの目が気になるのは当たり前だし、小さい子達に理解させるのは無理だから、お母さんもそれは配慮してあげて欲しかった。それは、生きてる生きてないの問題じゃないよ。生人君は優しくていい子だからこそ辛かったと思う。だからこそ生人君の心の葛藤も汲み取ってあげて欲しかった。

瑞穂ちゃん、幸せの四葉のクローバー、瑞穂は幸せだから誰かのために残しておくって言ったんだね。とっても優しくて、思いやりのある子。愛おしい。そんな子がどうして。やるせない気持ちでいっぱい。辛すぎる。

本当に子どもからは一瞬足りとも目を離してはいけない。あんなおっちょこちょいお婆ちゃんに、3人の子どもを監視させるのは無理。プール、川、海、山だけでなく、駐車場、道路、スーパー、家の中でさえも常に危険と隣り合わせ。事故じゃなくて事件に巻き込まれる可能性だって大いにある。絶対に目を離してはいけない。私は、排水溝の事故の話を親から聞かされていたから絶対近づかないようにしていた。親達が、事前に子どもに危険なことを教えておく事の重要性を改めて感じた。

臓器提供意思表示、してみようかな。