Espoir7

人魚の眠る家のEspoir7のレビュー・感想・評価

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
4.0
東野圭吾原作作品の映画化です

プールで溺れた6歳の我が子が医学的に脳死状態とされる状況に陥った
離婚寸前の夫は機械を使ったBMI(脳介機装置)や
ANC(人口神経接続技術)の研究開発をしている会社に勤めていた
その最先端技術を使い娘を救うことに一縷の望みを託す
しかしこの考えが家族の歯車を狂わせてゆく

愛するものを突然奪われた母親の狂気にも似た想いに胸が潰れそうになり
家族の苦悩に涙が止まりませんでした

愛する人が突然脳死状態と言われたら?あなたはどうしますか?

篠原涼子さんをはじめとする役者さんたち
そして子役さんたちの演技は必見です


評価欄で多く見かけるのが「とにかく重い」という評価でした
自分の身に降りかからなければ、人の死などは触れたくないし
出来れば避けて通りたいテーマです
ましてや脳死、臓器移植なんてことは考えたくもないことです
でも他人事ではないのです 死は突然にやってきます

私は16歳の誕生日に急性白血病で逝ってしまった同級生、
25歳で悪性脳腫瘍で逝ってしまった友達、
不慮の事故で60になったばかりの祖父、そして去年友達のお姉さんを乳癌でと
身近な大切な人たちを亡くしてきました

特に脳腫瘍で亡くなった友達は体調不良について
話してくれていたのに私に知識がなかったために
何もしてあげられませんでした
今回の映画は不慮の事故ですが、誰かの意識が変わることで
知識が増えることで救える命があるかもしれないそう思うのです

知識があれば友達を救えたかもしれない

大切な命が失われた時に少しでも後悔しないように
偽善者と言われようと考えることは大切だと思うのです

是非ご覧になって命について、脳死について、臓器移植について
映画を観ている間の少しの時間でも良いのです
命について少しだけ考えてみませんか?

試写会にて


Espoir7

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