このレビューはネタバレを含みます
子供に対する母の愛は決して絶えない。
子供の幸せを願う気持ちは決して揺るがない。
裕福な家庭。
恵まれた環境。
周りのサポート。
最先端の医療技術。
だからこそできたこと...だと思うが。
『愛するがゆえ』の献身か。
自己満足に過ぎないのか。
眠り続ける人魚は、
「生きている」のか。
「死んでいる」のか。
激情のままに掴んだ包丁を持つ母の手には、確かな強い意思と微かな狂気が込められていたように見えた。
人魚の命の終わりはいつなのか。
その心臓が動きを止めた時なのか。
母がその「死」を受け入れた時なのか。
幼いうちから大人になることを強要された感半端ない弟くんの気持ちに向き合い寄り添う余裕が欲しかったかな。