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人魚の眠る家のardantのレビュー・感想・評価

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
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この作品はだめだ。観終わった後、何の感慨ももたらさない。

脳死状態にある子どもを、生かし続けることの是非という深く重い命題を扱っているにもかかわらず、その周辺にいる人々の内面が少しも伝わってこない。

問題はこの物語のシチュエーションが、いわゆる金持ちの道楽に思えてしかたないことだ。生活の心配のない富裕層の。原作の問題なのだろうが、その原作を換骨奪胎するほどの脚色力もない。

そして、上っ面のヒューマニズムを装っていることが、最大の問題だ。
だから、だめなんだ。
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