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人魚の眠る家のmakirakiraのレビュー・感想・評価

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
3.5
脳死か心臓死か

ある日突然娘が死んだと告げられたら?
ほんの少し前までそこにあった命がパッとなくなったら?

死を受け入れるには時間がかかる

そういうことなんじゃないでしょうか

入れ物が動いていたって心はそこにない

わかっていても認めたくない
わずかな希望にすがりたい

篠原涼子演じる母親の気持ちは痛いほどわかります
自分が同じ道を選ぶかは別として…


まるで希望の光と言わんばかりのキラキラした陽の光と、絶望感溢れるザーザー降りの雨の日の部屋の中。

機械によって動かされる体、機械によって作り上げられる微笑み…

そのホラー感と篠原涼子の狂気っぷりが2時間飽きさせませんでした。

ですが、包丁を持ち出してのひと騒動のシーンからは安っぽい茶番に見えてしまったのが惜しい。


松坂慶子の台詞には最後に「武士の娘ですから」とつけたくなってしまう(´>∀<`)ゝ


東野圭吾は好きでよく読みますし、切ない作品も多くこれもその類いかもしれませんが、映画の出来としては思っていたより悲しみも感動も薄かったです…。

ですが脳死についてはとても考えさせられました。
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