FREDDY

人魚の眠る家のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

愛する娘の悲劇に直面し究極の選択を迫られた両親の苦悩を描き出した、人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを堤幸彦監督のメガホンで映画化したヒューマンミステリー作品ということで。印象としては、播磨薫子を演じた篠原涼子の演技はとても魅力的で思わず彼女の演技には見入ってしまいましたし、美晴を演じた山口紗弥加や千鶴子を演じた松坂慶子、播磨多津朗を演じた田中泯も心惹かれるものがあり好印象。若葉を演じた子役の荒川梨杏も終盤で見せる泣きの演技には心を大きく揺さぶられましたし、キャストに関してはとくに言うことはないですね。ただ、愛する娘がプール事故で重体に陥り医師に"脳死"と診断され、臓器提供を希望するのか、このまま死を待つかの究極の選択を迫られた播磨薫子と、西島秀俊が演じる、自身の浮気が原因で別居中の夫でIT系機器メーカーの社長でもある播磨和昌ら夫婦を軸に描かれる物語は、やはり"脳死"という複雑な題材に焦点を当てた内容となっているので問題提起されたものを深く考えざるを得ないといったところですし、全体を通してとにかく重々しい物語が展開されるので、人によっては気が滅入ってしまうかもしれませんね。これはこれで"脳死"について深く考えるきっかけを与えてくれる作品なので観る価値は大いにありましたし、決して悪い作品ではないんですけどね。強いて言うならば、播磨家に起きた悲劇の始まりでもあるプール事故の真相が終盤で明かされるのだが、前半も前半でおおよその事は推測できますし、終盤で畳み掛けたいのは理解は出来るのだが、予想通りの展開を見せられても"お涙頂戴"という印象でしかなく、個人的にはもっと前の段階で処理してもらいたかった。"夢枕"についても少々安易すぎて気持ちが冷めてしまいましたし、播磨薫子が包丁を手にして"死"というものを訴えかけるまでは良かったのだが、それからは古典的でド定番の展開ばかり。面白みに欠けましたね。