人魚の眠る家の作品情報・感想・評価 - 5ページ目

「人魚の眠る家」に投稿された感想・評価

まさ

まさの感想・評価

3.7
原作未読で鑑賞。前評判から、泣いちゃうかなとうっすら思いながらいるも、結果的に泣かず。
脳死、臓器移植、生命倫理などを題材とした、扱っているテーマとしては重い。家族の死と向き合うことの難しさを改めて感じる。家族の願い、生命に関わる技術はどこまで許されるのか。細部の感想にはなるが、子供が語り出す演出は、残念ながら若干の違和感が残った。表現の意図は理解できるものの、ここまでのやや科学的な展開をやや台無しにしてしまった印象が否めない。なんとなく、これが泣けなかった理由かなと。ただ全体としては、十分訴えかけるものはあった。俳優陣、とりわけ篠原涼子、子役のみんなの演技の秀逸さが支えていた。
kaede

kaedeの感想・評価

4.0
公開当初、人魚を人形だと勘違いしていて、チケット窓口で間違えないようにしないと…なんて思いながら購入したけど、、
実際、にっこり笑ってる(笑わせている)シーンは、まるで人形のようでゾッとしてしまいました。

配役がとても良かった。西島さんを観に行ったつもりだったけど、篠原さんの演技に引き込まれました。

自分の人生と重ねて、考えさせられた映画でした。忘れてはいけない。
医療ドラマ。
#東野圭吾 さんなので見に来たがもう少し科学感があると好みになりそうな映画。医療ドラマとは言え、考えさせられることはとても多かった。
2019年の元旦、春待つ僕らに続いて鑑賞。
TIFFでも上映された作品だったのでちょっと気になっていたが、
今回フリーパスで見れる&上映終了が3日までだったので鑑賞。

…からの! 先述通り、昨夜で上映終了だったので、
我ながらまさかの1日空けただけでの再鑑賞。
それゆえ悔しいかな、初鑑賞時のレビューする前に再鑑賞したので、
自分のフィルマ史上(多分)初の、2度見た後のレビューになることをご了承を(笑)




TIFFで上映してたので気になってた、とは言ったものの、
いつも通り予告や前情報は一切入れずに鑑賞。
ゆえにポスターのキャッチコピーから、殺人サスペンスものかな?などと思って見てみたら…
予想をずっと上回り、見てる最中に何度も涙腺を刺激された、見事な良作だった…!


まず題材やテーマが、「脳死」という現実問題・そしてそこから広がる『人間の死生観』が問われた作品ということで、
原作未読だが、東野圭吾だし恐らくはこの元ネタの設定や構成だけでも素晴らしく、またそれを映画化させようという意義深いプロデュースの時点で5億点!

だが何より、こういう誰しもに起こりうる現実問題を、身近な物語として見やすく、
しかし考えれば考えるほど広がるし興味深くなる・人としての問い…今作では言わば「脳死」というテーマを、しっかり妥協なく真正面から描ききったことで、鑑賞後は頭にも心にも残すタイプの作品となり、そういうのが個人的に大好物なので更に5億点付け足すこと不可避!!


だが!!! 好みを抜いても、今作は誰しもに一度は鑑賞をオススメしたくなるほど、やっぱりよく出来てると思う(そういうところがまた好みでもあるだが笑)。
それは先述した「脳死」という原作からの現実問題を真正面から描いた点だけでなく、
鑑賞前に見たポスターからは予想できない・且つ一口では語りきれないジャンルや物語の構造・そしてその確かな描写が、誰もが一定以上に楽しむことができてるように作られてると思わせるのだ。


具体的に言えば、まず導入ともなる前半が、意味深な冒頭数分~一変して、どこにでもある日常・身近な世界観の、流れるような描写。
その中にさりげなくも後々諸々のクライマックスに繋がる・しかし誰にもありそうな人間関係のやりとりが散りばめられつつ、そこから今作の根幹となる事件への展開…
これらが簡潔で分かりやすく、全体にも通ずるテンポのよさで見せるので、初見時はもちろん、割とすぐ見直した2回目も、構えることなく気軽に見れて、スムーズに今作の世界に入っていけた。
しかもただテンポがいいだけでなく、初見時では流してしまう・しかしクライマックスへの重みとしては欠かせない、何気なくも大事なシーン・カットの数々が、自然で無駄なく・小刻みにあることで、飽きさせないし興味や感情移入を抱きやすく作ってるから、より万人に見やすい巧みな作りだなと考えさせられた。
個人的には、こうした作り自体が、さりげないが(だからこそ)確かな見せ方の技術等が無いと作れないなと感じるし、そういう部分もきちんと今作の凄い・評価すべきポイントだよなと考えさせる。


そして、今作が特に面白い作りだなと感じさせたのが中盤。
私自身もすっかり主役の母に感情移入して、子供のためという親なら当然だし、その人生で最も大事な希望に繋がる愛情ゆえの行動が、
少し範囲を広めただけで、恩人の恋人や近所・学校関係の不特定多数・当事者たちでも一歩離れたところから見られた時に、もはや狂気的でホラーに映っていたという件だ。
この辺りから、それまでとは別ジャンルの作品にシフトするのかと思わせるほど、これまた真正面からシナリオ・演出ともどもダークな彩りに変わっていく。

だが我ながら、私自身・自分が母親だったらそりゃあこうもしたくなるだろうという気持ちで見てたので、
父側の父に「人としてやっていいこと~」なんてお説教されたシーンでは、『それこそ手前勝手に散々色んなことした人間であり、ましてその技術を助長する会社を作ったお前が偉そうなこと言える立場か? まるで他人事のような言い草すぎね??』と、
今思い出してもちょっと苛立つほど(笑)、一人の観客が主観・客観ともに深刻にアンビバレントな思いにさせる、見事なシーン・構成でなされている。

この中盤こそが、本作を何層にも面白く・しかもとても大事で意義深いものにしてると思うし、ここから後半・クライマックスへの、やっぱり現実に起こりうる重大な問いの数々に厚みをかける、またしても巧みな作りだなーと感じさせた。


そしてたどり着くエピローグ。
最後の医者の言葉は、今作を見る前と見た後では、きっと驚く程説得力が違うことだろう。
ちょっと口頭で聞いただけだと『まぁ同情はするね。』となりそうな話も、
こうして映画として見せる・また見ることで、フィクションと分かっていながらも、しかし我々人間にとって確かな真実として、
医者の言葉に心から、本気で希望を感じて賛同してしまう…。


考えてみれば、今作のようなタイプの話こそ、映画化する意義が最も大きい一つの話だよな…!!
と思い直してしまうほど、繰り返すが今作は実にさり気なくも、しっかりと作られた一作だったと思うし、
だからこそ今作のメッセージが決して押し付けがましくならず、自然な後味で、しかし見た後には、少なくとも「脳死」に対して、一歩進んだ観点を持てる仕上げになっているのではないだろうか。



フリーパスを手にしてなかったら、下手すればずっと流していたかもしれない本作。
改めて、フリーパスを手にし、元旦に見に行った自分を大いに褒めたくなるほど、
新年早々、(去年公開だけど俺にとっては)今年ベストな邦画だった…!!!!
監督の新作も気になってきちまったぞチクショー!!!!!
原作を数ヶ月前に読んで不覚にも泣かされたので映画も鑑賞。

やはり本と比べると人物の感情描写が甘いが、この話の核となる内容はバッチリ掬い上げられており鑑賞後は改めて脳死について考えさせられた。さすが堤監督。


母親の愛情と狂気のバランスの取り方が難しいだろうなと思っていたが、
それをピシャリと読んだときに感じた通りに視覚化していたのは神業に近い。


心臓が止まったときに死ぬのか、
脳の機能が止まったときに死ぬのか、
はたまた親が死んだと言えば死ぬのか。。。
テーマとしては重く、答えの無い映画。
子供を持ったときにもう一度見たら感じ方は変わるのかな?


本では最後の2行で涙腺という防波堤が決壊させられたが、その2行の描写を個人的には繊細にして欲しかった。

薫子が狂気に近い心境で脳死の娘を育て続けたことが肯定されるシーン。
薫子にそのことを伝えたいと読者を途方もなく悶えさせるシーン。(僕だけかな?笑)

あれではいろんな捉え方がされてしまう。
薔薇の香り云々の嗅覚の話はやはり映像作品であり、2時間の尺では難しいか。。。

キャスティングはとても良きでした。
東野圭吾感が強い。

篠原涼子ハマり役

雨の描写やカメラワーク、色彩がきれい

夫婦それぞれの側の視点の正当性と異常性に共感できる。

男特有の不文律を重んじるところ、
女特有の”自分の正しさ(異常さ)”を行動し続ける あたりが共感できた。
男女あるあるっぽい。

「日本は脳死か心臓死の選択ができる国とも言い換えられる。」
檸檬

檸檬の感想・評価

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辛い場面がいくつもあったけど、目を背けてはいけない。そう思った。もう1度観たら、見えなかったものが見えるだろうか。『あいことば』は何度も聴いてしまう。
maki

makiの感想・評価

4.2
観たいと思ってたのに、いい時間帯の上映がなくてなかなかいけず、正月休みの最終日の今日、最終上映回でやっと観れました。

難しく重いテーマを、最後は誰の考えも間違いではない、誰も悪者にならないかたちで、穏やかに脳死を受け入れて前向きに終われたのはすっきりできてよかったです。
シアン

シアンの感想・評価

4.0
おおげさかも知れないが、死生観が少し変わった。

「死ぬ」ということの定義。何を以ってそれを「死」と呼ぶのか。

脳死?
心臓死?
両方停止したら、死?

いずれにせよ、本人の意思はもうそこにはない。あるのは周囲の、生きている人間の意識、思い。後悔、絶望。訪れることのない未来、希望。

初めは皆が同じ方向を向いていたのに、やがて相容れない感情を抱いていく様がやりきれない。誰も悪くないし、互いを愛するが故のことなのに。

クライマックスの母の叫びと行い。
圧倒的な説得力を伴い語りかけてくる。胸が張り裂けるようだった。

愛する者が同じ状況に陥ったとき、自分ならどうするだろう。また、愛する者はどうして欲しいと願うだろう。

こうして考え、生きることができている今、愛する人と共にこの作品を観られて良かった。
TAKADA

TAKADAの感想・評価

3.6
脳死、延命措置、臓器提供などなかなか重いテーマの作品でした。

子どもができたことはないのでまだ分からないけど、我が子の死を認めることって親の死を認めることより何倍も難しいんだろうなって、。

堤監督のユーモアの部分はあまり、というかほとんど感じられなくて真摯にストレートに重いテーマを伝えようとしてる感がありました。
様々な科学技術の進歩で人間の暮らしは豊かになってきたけれど、逆に科学の進歩が残酷さや狂気を創り出す。そんなメッセージも感じました。

自分自身、以前から臓器提供意思カードで意思表示をしてきましたが、改めてその大切さを感じると同時に、残された家族の葛藤を思い知らされました。意思表示をするだけでなくそのことを家族や身近な人と話しておく必要がある、そう感じました。

ここ最近、命を題材にした映画に出会うことが多い、、、