青二歳

眠狂四郎 女妖剣の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

眠狂四郎 女妖剣(1964年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ4作目。
監督:池広一夫(1/4)
脚本:星川清司(4/8)
撮影:竹村康和(1/4)
音楽:斎藤一郎(3/5)
【巻き込まれる騒動】
豪商備前屋&老中水野忠成の強欲と、備前屋から横流ししてもらう阿片や毒やらで大奥の女たちを殺して楽しんでるプッツン家斉チルドレンの狂気…にとばっちりを受ける狂四郎。

【覚え書】
初っ端から猟奇的な"美女"の登場で虜になります。ドキドキ。
狂四郎はモテもて男くんですし、設定の固まっていない1作目からエロはあるんですが、今作からググッとエログロ感が増量。さすが池広一夫エンタメ映画巧者。殺陣もスマートなだけでなく血なまぐさい!( •̀ω•́ )✧
そしてついに出生の秘密が明らかになる回であり、珍孫こと若山富三郎が再登場する回であり、なおかつ藤村志保、久保菜穂子が使いまわし再登場回で、さらに初めて円月殺法のストロボ撮影が採用された回という、ここに来て市川雷蔵の眠狂四郎シリーズの魅力が完璧に出揃います!( ⸝⸝⸝⁼̴́⌄⁼̴̀⸝⸝⸝)◌◦♡
かっこいい〜楽しい〜

にしてもまた家斉の子か。アホの子か狂気の子しかいないんでしょうか。母数が多いもんで…ある意味では人材豊富です(後世の小説家はそら使いやすかろう)。

仕舞を舞う家斉の娘毛利郁子の正体…浜村純のヤブ医者、アカン感じのご本尊を拝む妖しげな巫女(?)に根岸朋美、修行僧に伊達三郎…春川ますみも若くてプリップリなスレっからしで…なんかもう若山富三郎のキャラが健全なコメディリリーフにおさまる位ですよ、なんですかこの濃いキャラクター達は。
濃いキャラクターたちで忘れかけますが、雷さまのジャンプシーンがかっこいいし、何よりストロボの円月殺法かっこいいです。あと大映時代劇でこんなふうに犬が出てくるシーンは初めて観ました。かわいい…
ただ珍孫とのラストバトルは船のセット以上にショボいのが残念。鎖がまで円月殺法破れたりで脇差もアリかい!の次のバトルで期待していたのにー
今作は盛り込み過ぎで、かなり編集が抜けてて不親切な箇所が目立つんですよね。でも伝奇的な空気感のおかげで細かいこたあいいかとなる。

【狂四郎の女たち】
残忍な家斉チルドレン菊姫、毛利郁子。ぶっ飛びすぎでイかれたキャラなんで、ここまで来るともっと!もっと狂気を見せてくれ!と好きになる。(みんなそう思ったに違いない…⑦多情剣で再登場してくれます)
びるぜん志摩、久保菜穂子。これまた壊れたキャラクター。彼女の断末魔は最高です。藤村志保なんて健気な兄想いの隠れキリシタンかと思いきやすぐ狂気の壁を超えちゃうし、根岸朋美のプッツン巫女もよかったし、今作は総じてイかれた女たちに出くわす回。
春川ますみとか狂四郎に言い寄る女はいつも刺客なり敵なりなんだけど、しびれ薬が効いてるのに抱く狂四郎。絶倫だなあ。
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