月夜釜合戦の作品情報・感想・評価

「月夜釜合戦」に投稿された感想・評価

フィクションのなかにあるリアル。悲劇と喜劇の境目にある笑いと怒り。想像するに近寄りがたくてこわいイメージが少しだけやわらいだ。
今の世を映し出したリアルな映像と現実的ではないというか、昔話か?みたいな世界観。フィクションだけど完全にフィクションでない、不思議。

川瀬陽太がもう大阪のまちに馴染みすぎ。渋川清彦も渋い。
このふたりの共演でかなりテンション上がった。

普段ドキュメンタリー制作に重きを置いているという監督だからこそ撮れた、独特の面白さのある作品。

16ミリフィルムええなぁ。
釜ヶ崎が舞台の喜劇

本当に合戦するとはw
独特の雰囲気を切り取って、現実とフィクションが組み合わさった感じ

ドキュメンタリーを撮っていた監督さんとのことで
絶妙なフィクションと現実とのバランスになっていたんだろうなーと!
現実の体制への批判をフィクションにうまく入れ込むことでめっちゃ練られてた感じがするー
なかなか笑わせて来るタイミングも上手いなーと思ったわー

16ミリフィルムで撮影していて現場のミスっぽい感じのカットとかもそのまま使ってるみたい
それが逆にリアルになってるのかも

とあるイベントにて上映後監督のインタビューありで鑑賞
 ネオリアリズモだと思って見に行ったら、本当に三角公園で合戦する映画で始終価値判断機能が停止してしまった。職安の疲れ果てた雰囲気や露店の薄気味悪い印象、アパートの薄汚れた壁や便所、素人くさいが吉本新喜劇的な役者の動作が見事に劇として昇華されている。
 監督は職安がなくなること、再開発によってなくなっていく西成の風景を残すために撮影をはじめたとのことだが、皮肉にも劇の進行がそのまま浄化、舗装され消えていく風景の記録になっている。(少なくとも90年代に見られた路上の小便の湿り気や無数の痰やガムの黒シミは消えている)
の

のの感想・評価

4.0
以前見逃したのでリベンジ

「全ての原因はこれ〜」みたいな台詞は蛇足かなと思ったけど、いやそれにしても面白かった。
川瀬陽太と渋川清彦がやはりとても良い。子役もなかなか味のある顔してた。
喜劇ではあるが貧困や権力腐敗などはかなりシビアに映してもいて、悲劇でもあるというか

16ミリ愛を感じる。
上映後にプロデューサーから聞いた、賭博シーンの撮影時に本当に賭けてると勘違いして一般人が入ってきてでもその緊迫感があまりに凄かったから撮影を続けたという話も面白かった。

良作
t

tの感想・評価

4.2
ラストシーンが本当に良い。
もっと引きの画を見たいという気持ちもあったが、良いものは良い。

川瀬陽太はその町に背景と化すように絶妙に、渋川清彦はほんの少し町の中では浮き彫りになるように、両者が存在感を操っている。
これが本当に凄い。

フィルム撮影という“条件”から、デジタル撮影では出ない嫌でも出ちゃう緊張感みたいなものが、映画自体に良い意味で作用している。
本来NGなんかになりえそうなカットも使われているが、まぁこれが良いアクセントになっていて最高。

途中から完全に喉をやってしまったあの青年役の人とかもすげぇ映画の膨らみとして活かされてた。

フィルム映画ならでは?の聞き取りにくさみたいなところも、あの町の人なら聞き取りにくい声の人多そうよねっていうこれまたポジティブ効果に。

いやぁ、本当に良い映画でした。
大阪・釜ヶ崎を舞台とした劇映画。制作の中心を担ったのは、普段はドキュメンタリーを専門とする人びとだそう。
これまで日雇いや路上販売その他で生活をしのぎつつ、さまざまな境遇の人びとが日常生活を送っていた場所に、都市開発の手がのびる…そんな釜ヶ崎のリアルを映し出すには、「劇映画」がぴったりだったと関係者は公園で話していた。確かにその通りだと思う。生活者の純粋な語りではないフィクションだからこそ、いっそう、釜ヶ崎のリアルな今がみえる良い映画だった。
川瀬陽太さんとKEEさんのスター共演in釜ヶ崎。KEEさんはあんまり関西弁じゃないのだけれど、地元感抜群。知ってる所や覗きたくても はばかれる所が垣間見えるのも楽しいし、根底に流れる怒りは十二分に伝わって来る。
mince

minceの感想・評価

3.8
釜ヶ崎ヤクザ本家から盃事の神器が盗まれる。跡目を巡りその”釜”を探すヤクザのため需要が高騰。降って湧いた釜バブルに街中が翻弄される「月夜釜合戦」九条。風に翻る薄いロングスカートは色情めす市場への憧れ。フィルムから滲み出る笑いを今や歩き疲れても立ち止まれる場所すらない日本中の街へ。20180511 場所柄などからパヨった作品なら嫌だなと伸ばし伸ばしにしていたが割引手ぬぐい使いたくって大阪最終日に観劇。過去飛田界隈を舞台にした名作と呼ばれる映画のような悲壮感がまったくなく最後まで楽しんで観られた。ラストのセリフはグッと来たりニヤッとできたり。行き詰まった人々が最後に流れ着く場所としての街の抱擁感や三角公園の存在感が強く描かれないのに不思議と初めて共感できた。西成区の安全と美化を目指す新世代と人生で立ち止まれる場所としての存在の共存は難しいだろう。そこにいる人々は街の住人でありながら生きていければ場所に執着しない流れ者よそ者でもあるから。正直主役男優の大阪弁は所々しっくりこない。地元ではない感じ。
2018-20(7)
西成、釜ヶ崎。その街の人々をリアリティをもって描きつつ、彼らの思いを炙り出している。
再開発にゆれ、変わってゆく街を捉えた記録映画のような雰囲気も。16mmフィルムという選択肢も、この映画に込められた思いを強くしているように思えます。
ノスタルジックな下町の風景が映るかと思えば、その背景にそびえ立つあべのハルカスが印象的。

時々笑ってしまう喜劇テイストなので、結構楽しいです。
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