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1987、ある闘いの真実のwoosのレビュー・感想・評価

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)
4.1
シネマート新宿にて字幕版を鑑賞。
2018年劇場新作鑑賞86作目。
客席はほぼ満席。
テーマ「不正を暴け」

[全体として]
今年観た韓国映画「タクシー運転手」がとても良かったので、そのちょっと後の時代を描いた本作も鑑賞する事にした。
本当に韓国って最近まで大変だったんだなぁという感想。
お話は学生による民主化運動が起こっている、ソウルオリンピック前年の軍事独裁政権下の韓国で、ソウル大学の学生が警察の拷問によって殺された。
その事件は隠蔽されそうになったが、検事局、民主化運動を行っている宗教化、新聞社などの協力により、次第に世の中にむけて明らかにしていくといったお話。
実際にあった事件だが、あくまで映画なので、ノワールものとして、エンターテイメントとして面白かった。

[良かったところ]
ノワールといえば、悪役が最も重要だと思うが、キム・ユンスク演じるパク所長がまあ憎たらしいし、その周りのやつらもかなりいい役だった。
あと、ユ・ヘジンのコクのある顔も良かった。
お話の展開的に今年観た「ペンタゴン・ペーパーズ」のニューヨーク・タイムスとワシントン・ポストの様に、中央日報と東亜日報によるライバル紙の共闘があるのも萌えポイントだった。

[気になったところ]
最初に殺されるソウル大学の学生さんが何をして捕まったのかが最後まで語られていないのが気になった。

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基本的にノワール映画を観にいくノリで行っても面白いけど、本当にあった話だと思うと重い。そんな話です。
オススメです。
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