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1987、ある闘いの真実のピッコロのレビュー・感想・評価

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)
5.0
心が震える

1987。自分にとって特別な年である。
なにが特別なのか、性別、年齢、出身地、身長、体重、全て非公表なためヒミツ。

今日は、外出する予定があったんで、ついでに鑑賞したんだけど、こりゃ凄いね。

人間の醜さ、汚さ、憎悪がこれでもかと描かれているので胸がしめつけられる。この世界は、ほんと救いようがない。
映画自体が、とてつもなく重く、その真実にただただ圧倒されてしまうだけ。

人間は、ほんと怖い。悲鳴がこだまする"ある部屋"の存在。
この部屋の存在は、ほんとに驚いた。その部屋で行われている地獄の光景がかなりショック。現在は、もう存在してないと信じたいが完全に存在してないと信じることができないのが空しい。
あそこにいる人達は、自分たちの行動が正しいと思って実行している。
間違った正義、そこから生まれた悲劇。あの部屋に、神様は存在しない。

ただ、人間の醜さばかりかと言うと違う。
正義の心、勇敢な心、人間の強さも同時に描かれている。
臭い物に蓋をする。どんなに周到に隠そうとしても、その匂いは強烈なため誰かが気づいてしまう。人々の心に芽生える正義。
人間だって、すてたもんじゃない。
今もどこかで、誰かが権力に屈せず戦ってるんだ。
悪は絶対に滅びる。そう思わないと、やってられない。

悪は武器を使って戦い、正義は心で戦う。
だから、彼らの行動に胸が震える。
何かが変わるといいけど現実はそんなに甘くはない。
でも、その心は確実に人々に響いてるわけで・・・。
その真実をしっかりと繋いでいくことが大事なのかな。

終盤、この映画で一番重要な日が自分の誕生日だったことに驚愕した。

あの日、一人のフィルマーが生まれ、一人の男が勇敢に戦った。
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