1987年に韓国で起きた民主化闘争の話。
事実を元にフィクションを入れた、韓国の精神を感じれる作品。
とにかくキャストが豪華。良い役者さんが沢山出演しているし、当時を再現した制作陣も凄いと思う。(特典では服の生地にもこだわったと紹介されていた。)
この頃の韓国についての作品を鑑賞すると「30年前の事なんだ・・・」という感想が定型文になってるけど、何度鑑賞しても胸が締め付けられる。
各人物同士が直接繋がってなくても、1人1人が自分の範囲で正義や信念を貫き民主化へと繋がっていくのが印象的。
国や強大な権力に対して立ち向かう事は、自分だけでなく家族も危険にさらされ苦しい思いをする。
そんな中で国民は、全員が家族というような意識の中で立ち上がったんだと気づいた。韓国では”우리 私達“という言葉をよく使うけど、こういう事だなと思った。
所長は確かに悪役だけど、過去を知ると所長もまた時代に翻弄された人に感じた。
前を/未来を向いて歩んでいくべきだし、未来は自分達次第で変えられる。しかし一方で、人はそれぞれの時代を背負わされて生きている事に気づかされた。
”靴”の描かれ方も印象的。
軍隊へ行った男性を待つ女性を意味するゴム靴という言葉があるように、韓国で靴は特別な意味があるのではないだろうか。
自分もあまり詳しい訳では無いけれど、やはりこの時代の出来事が今の韓国の人々の土台となっていると改めて感じた。
