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トム・オブ・フィンランドのleylaのレビュー・感想・評価

トム・オブ・フィンランド(2017年製作の映画)
3.8
同性愛が法律で禁じられていた時代、フィンランドでゲイを描いたイラストで世界のゲイカルチャーに多大な影響を与えたアーティスト、トム・オブ・フィンランド(本名トウコ・ラークソネン)の半生。

警察の取り締まりが厳しい状況で、トムは密かに好みの男性の絵を描くことで欲望を発散していた。
ある日、アメリカの出版社に絵を送ったことで、同性愛者たちから絶大な支持を得ることになる。

ただのエロティックな絵というだけでなく、広告マンだけあってファッション的でオシャレ。
何よりも、性差別の激しかった時代、影に隠れながら愛を育んだ人たちに勇気を与えた。

フィンランドにこのようなアーティストがいたことは知らなかった。
そしてやっぱり受け入れてくれるのはアメリカなんだなぁ。
フレディ・マーキュリーのルックスはトムの影響だったのかな。

妹さん、イヤな顔ひとつしないで見守っていくれて、なんていい人なんだろう。

恋人のニパと黄色い生地を買うシーンは悲しいけれどよかった。

ラスト、老いたトムが堂々と人前に立つ姿が印象的でした。勇気を持って行動した人たちが世界を変えていくのだなぁ。

監督が同郷のアーティストに敬意を持って作っているのがわかる誠意のこもった作品でした。
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