前作で完璧なる映画を生み出したドゥニ監督、音楽のヨハンソン、主演のエミリーブラントが降板でなかなかの不安があったが……そんな不安を吹っ飛ばすくらいの面白さ。
前作で我々と同じ視点に立ち未開のメキシコカルテルに足を踏み込んでいくエミリーブラントが不在で、今作は麻薬戦争に踏み込んだ渋いおっさんプロたちの現場仕事。
だがそれがいい!!!!
CIAの理不尽な任務に否応でも死んだ目をしながらプロとして、復讐者として手際よく殺しを行い黙々とこなしていく。超絶痺れる。
しかし、そんな任務への疑問と、モラルという"ボーダー"に立たされたおっさんたちの苦悩と、究極の選択。死んだ目の男達が苦悩する。あぁ、痺れる。
ドゥニ監督のような芸術性はないにしろ、全編にわたる重厚感と緊迫感は薄れてない。
良作。