TOT

君が君で君だのTOTのレビュー・感想・評価

君が君で君だ(2018年製作の映画)
2.5
男性中心で圧倒的にアウトな題材を、幼く勢いのあるボーイズライフにして見せる良さはある。
しかし、閉鎖的な状況を風刺するような台詞は時折あるものの弱々しく上滑りして、被害者視点に欠けてドメスティック。
「ファンボーイ」「ストーカー」「恋愛(セルフィッシュ)」の境界線のギリギリで成立させようとしたんだろうけど、女性の非対称性が目立ってやっぱり「ストーカー」です。
女性は共同幻想の供物じゃないぞ。
ってか、男性が一心に対象との一体化を願って女性用下着を纏い、女性に成り切って祈祷するのに、パンティの下に男性器の形が目立たないようにアンダー着けんのか。冷静か。かっこつけんのか。
そのくせ、対象となる女性と違うタイプの地味な下着を着るので、なおさら演出がチグハグに見える。
あんだけリサーチして食事まで同じもの揃えるストーカーが下着は揃えられないって変でしょ。
言わんとすることは分かるけど、画面の仕上がりに説得力を感じず。
しかしながら池松壮亮は相変わらずきちんと仕事をしており、満島真之介とのホモソーシャルな関係も理解でき、チンピラ向井理も素敵だったのでこの点数。
池松壮亮はいつも正解というか作品の評価を高める最適解を出すけど、大体どんなタイプの作品もなんなくこなしてしまうので、池松壮亮を超える池松壮亮を引き出す作品をいつも私は待っています。