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クレイジー・リッチ!のKUBOのレビュー・感想・評価

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)
4.0
9月6本目の試写会は、今アメリカで大ヒット中の「Crazy Rich (Asians)」!(なぜか邦題は”Asians”がカットしてある)

キャストが全てアジア人というハリウッド映画としては異色のコメディが全米で大ヒットということで、今ワイドショーでも取り上げられて、話題の作品。ちょー楽しみにしてました!

中国系アメリカ人のレイチェルはニューヨーク大学で経済学を教える大学教授。とっても優しい同じ中国系の恋人ニックに彼の故郷に誘われてシンガポールに行ってみたら、彼の実家は「超」がいくつ付いてもいいほどのビリオネアだった!

というつかみのコメディなんだけど、その豪華なドレスやパーティは、あたかもアジア版「グレート・ギャッツビー」のよう。(ただ、こういったケバケバしい下品な放蕩ぶりは、代々続く大富豪というより、それこそギャッツビーのように成金趣味にしか見えないけど)

で、つかみはこういった Crazy なリッチぶりなんだけど、本当の物語の核は、ニックの母親エレノアとレイチェルとの女の闘い! 家柄を盾に二人の結婚を認めない母エレノアと、とっても優しいけど母を尊敬するあまり完全には味方になってくれないニックに、レイチェルはどう闘う?

ともかく、この強くて賢明なレイチェルがカッコいい! ネタバレは書かないけど、終盤レイチェルの下した結論がカッコいい! もう惚れ惚れ。

さらにラストでまた感動! 本当に脚本が素晴らしいんだな〜。121分はコメディには長いかな?と思って見始めたけど、全く長さを感じさせない、ムダのない脚本。スピーディな展開。監督が「グランド・イリュージョン」のジョン・M・チュウだと聞いて納得。

我々日本人が見ると同じアジア人だから、アメリカ人が見た時の「異質感」は感じられないけど、そういったことを抜きにしても、十二分におもしろい! ジャスティン・ビーバーが「今週末はこれを見ろ!」とツイートした意味がよ〜くわかった!

アメリカでもダークホースだったみたいだけど、日本でもダークホースだな。新し物好きが見に行って、口コミが広がれば、化けるよ、きっと! 見終わった後、本当に幸せな気持ちになれるから。
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