出演者がみんなアジア系であるにもかかわらず、アメリカで大ヒットしたラブコメ。
監督も中国系アメリカ人のジョン・M・チュウ。
脚本が素晴らしい。
昔からあるシンデレラ的な物語をベースに、現代的な要素を加えて、主人公だけじゃない人たち、それぞれの葛藤も平行して描いている。
人種ってなんだってことが描かれていて、主人公をマレーシアの母親は、中国人ではなくアメリカ人と捉えているあたりも面白い。
コンスタンス・ウーは台湾系アメリカ人。知的で可愛い主人公を演じている。36歳と知ってビックリ。恋人のヘンリー・ゴールディングはマレーシア系イギリス人。大金持ちの役なのに前歯が気になる。
劇中の流れる中国語で歌われる欧米のポップスやロックが素敵。重要なシーンでコールドプレイの♪YELLOWが流れるのが、シーンに歌詞もピッタリだけど、イエローってところが意味深な。
物語の重要なアイテムにもなる食のシーンが何度も出てくるだけど、どのシーンもとても美味そうで、下品な一言が無ければいいのにと思ってしまう。そういえば、1993年のアジア系だけのハリウッド・メジャー作品「ジョイラッククラブ」でも食のシーンが印象的。中国の回転テーブルなんかを考えると、食事と家族に何か知らない意味合いがあるのかもしれない。今度調べてみよう、
マージャンしながら恋人の母親と対峙するシーンが素晴らしい。ただ、マージャンを知らないので、役がわかるとさらにグッとくるんだろうなと思う。
オープニングとエンディングのビジュアルも素敵です。
物語自体がただのバカ映画になっておらず、よくできている。ヒットした理由もわかる。面白かった!傑作!