松井の天井直撃ホームラン

クレイジー・リッチ!の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)
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☆☆☆★★★

げに恐ろしきは中国マネー也

タイトルバックを始め。各地域を示す字幕が、栄光のハリウッド50年代を彷彿とさせ嬉しくなってしまう。
そして始まるは中国版シンデレラストーリー。
しかし、始めの内は台詞が多いのと。あからさまな中国マネーの凄さを見せ付けられる為に、少しずつ心が離れかける。

しかし…。

主人公の女性は、中国系では有るけれど《アメリカ人》
そんな《アメリカ人》を、《中国人》が見下して見ている。
それを観ている《アメリカ人》の観客は、(おそらく)中国マネーに苦々しい思いを抱きながらも、《コテコテの中国訛りの英語》を笑って観ているのではないか?…と。
そう思いながら観ていたら。段々とだが、全米でヒットした要因みたいなモノが少しずつ垣間見えて来て、面白く感じて来た。

何しろ、画面は終始煌びやかで。お洒落女子御用達な内容。登場人物達の華やかな衣装や、身に付けている貴金属等を見ているだけで、満足する女子は必ず居ると思えます。

スーパーリッチな彼との恋愛には。数多くの女性による妬み・嫉みに嫌がらせが付き纏い。それは彼の母親でも。
散々な嫌味を彼の母親から受ける主人公。
彼女はゲーム理論の教授…と言う事で。中国人ならではのゲームで、彼の母親との直接対決。
それまでの台詞等で、察しの良い観客ならば気付くであろう。この母親と主人公の彼女とは、合わせ鏡の存在で有る事を。

そして最後は、お洒落女子達が待ちに待った展開へ。
あ〜こりゃあ多くの女子が、主人公を自分に置き変えて楽しむ筈(^^)

作品中には、独身パーティー場面で『地獄の黙示録』
一本釣り場面では『ゴッドファーザー』を彷彿とさせるが。それが果たしてオマージュと言えるのかどうか…とゆう場面も。
エンドクレジットは、再び栄光のハリウッド映画時代と言えるバズビー・バークレー風アニメーションで締める。
(バズビー・バークレー自体は1930年代の人だけど)
なかなか面白かったです。が…随所に中国マネーの恐ろしさを感じたのも事実でした。

あ?そうそう!
主人公の母親が遠目から見つめていた、彼の母親との【ゲーム対決】の場面。
あの時、彼女の母親は。メンチを切りながら、確実に心の中で「そうゆう事だから 夜 露 死 苦 !」…と言っていたなあ〜:(;゙゚'ω゚'):

2018年10月2日 TOHOシネマズ日本橋/スクリーン7