Oto

クレイジー・リッチ!のOtoのレビュー・感想・評価

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)
3.7
麻雀をハリウッド映画でみれると思ってなかったから熱い。しかも役とルールを知っている方が面白いという特典付き。邦画でも『ソナチネ』くらいしか記憶にないな..。
結局はベタなシンデレラor花より男子系のストーリーで、伝えようとしているのは理性主義(生まれや人種ではなくその人自身が努力によって手にした知識や判断力を重んじよう)に近いと思うので、経済学教授としての見せ場として運要素の大きい麻雀を選んだのは少し弱い気もするし、もう少し心理的な駆け引きがみたかった気もするけど、これだけアジアを前面に押し出した映画が全米で大ヒットしたのはエポックメイキングだな〜。もちろんキャスティングや食事も良かったし、現代性を取り入れていたから新鮮味あった。終盤は二転三転でちゃんと感動できた。

映像も音楽もずっと華やかで飽きなかった。タイトルの出し方とか音楽の使い方はタランティーノっぽさがあった。Yellowの中国語ver好き、エンドロールのデザインも好き。
会話が基本的に笑える。オークワフィナ(『オーシャンズ8』)の豪胆な毒舌キャラが最も「クレイジー・リッチ」で、劇場の笑いをかっさらっていて最高だし、ソノヤミズノも『エクスマキナ』や『ララランド』とは違って華やかな主要キャラだし、得意のダンスシーンもあって良き。レイチェルはキンタロー。に似てた。『ハングオーバー』の彼が演じる最低オヤジとか、PTのキャラも好き。

これも続編あるみたい。リッチになった後の方が面白そう。
dumplingを餃子はわかるにしても、nuggetを唐揚げで訳していてちょっと違うような。選曲には「長らくアジア人に使われていた蔑称(Yellow)をreclaimしたかった」という明確な意図があるそうで素晴らしい。
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