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クレイジー・リッチ!のOpenのネタバレレビュー・内容・結末

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

やっっっっっと!!!長野市へ来た。笑

めちゃめちゃ王道を攻めてるのに、面白い!身分差のあるカップルのラブストーリーなんてありふれてるのに、いつもと違う!アジア人キャストだからってのもあるけど、人種差別以外にも社会に一石を投じる内容だからだろうなあ。

ボンドガールを務めたこともあるミシェル・ヨーや「ハングオーバー!」シリーズでも有名なケン・チョンらビッグネームが脇を固める中、新人俳優が堂々と台頭。
アストリッド役のジェマ・チャン、どこかで観たことあるなあと思ったら、ファンビ2に出てた。あと今回のストーリーは結婚式を中心に展開していくわけだけど、結婚する新婦アラミンタ役がソノヤ・ミズノ。この方は、東京生まれイギリス育ちで、「エクス・マキナ」や「ラ・ラ・ランド」で有名になった女優さん。

ストーリーはいくらでも予想できる展開なのだけど、古く残る結婚観や家族観、性差別や人種差別など、コミカルに描きながらも辛辣に風刺していくスタイルは実に爽快。白人キャストでやろうという提案を一蹴したという話を聞いて、ホントに正解だったと思う。笑

劇中歌に関しては、
マドンナの”Material Girl”
コールドプレイの”Yellow”を
中国語バージョンで使っていたのも印象的だった。物語と歌詞の内容がリンクしてたし。

主人公レイチェルの味方をしてくれる友人2人である、ペク・リンとオリバーはレズビアンとゲイ。幸せそうなアストリッドは夫に浮気され、ひとりで生きていくことを決意。
一方、名家を守るためなら他者を排斥するエレノアや性差別的、人種差別的発言を何気なくしてしまうペク・リンの父。身分と金を一番重要視する富裕層。
違いを認め合う価値観が浸透していく一方で、いまだに古い考え方が根強く残っている事実が映し出されている。
海外で高い評価を受けた今作が日本ではイマイチな状況なのも、日本という国が保守的で異なる他者や新しい文化に疎い現状が理由かもしれない。

Me Too運動や「シェイプオブウォーター」のアカデミー賞作品賞受賞、「君の名前で僕を呼んで」や「ブラックパンサー」、「グリーンブック」…のノミネートなど。
多様性をテーマにしたり、マイノリティを主人公にしたりする作品が認められる社会になってきた。
その一方で、国外ではトランプの壁建設、国内ではアイドルの性的暴行騒動など…人種や性によって他者を排斥したり蔑視したりする思想及び言動は、未だに存在する。
世の中が大きく変わろうとしている中で、この映画が公開されたこと、この映画に出会えたことはとても価値があるし、とても嬉しく思う。
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